こんにちは

ノザワユリコです。

 

 

昨日は眉毛カットハサミに行ってきました。

私の眉毛、カットし甲斐のある毛量なのですよ。

 

 

自分では上手く扱えません。

プロの手をお借りすることにしています。

 

 

目と眉毛の間が狭い方が若く見えるらしいです。

そして眉毛の色はより茶色くすることで若く見えるらしいです。

 

 

「若く見える」は大事にしていますよだれ

 

____________________________

 

 

今日は、辻村深月さんのベストセラー小説「傲慢と善良」の読書感想を書きます。

 

 

 

 

けっこうな長編でした~。

最初はミステリーかと思いきや重苦しい感じになったり。

 

 

最後、どうなるの?って気になったり。

他の心理本数冊と平行しながらなので読み終わるのに時間がかかりました。

 

 

登場人物の心理描写がリアルで、人物たちが映像で見えるようでした。

セリフに心揺さぶられたり、共感したりで小説の世界観を満喫できました。

 

 

辻村深月さんの小説を読むのは「ツナグ」以来です。

「傲慢と善良」・・・このタイトルになぜか惹かれました。

 

 

「なぜこの小説がこれほどのベストセラーになるのだろう?」と興味がありました。

婚活アプリで出会った男女の話ということで、今どきの婚活事情がわかるかもと思いました。

 

 

私の時代には婚活アプリはなかったのです。

そこに登録しないと出会いがないとか、恋愛できない、

結婚に至らないということもなかったですね。

 

 

もっと気軽にやってましたね。(やってた?)

 

 

「結婚」に何を望むのか、

絶対に譲れないものは何か?

いつどんなタイミングでするのか?

どんな人とするのか?

どうやってするのか?

恋愛?誰かの紹介?婚活アプリ?お見合い?

 

 

結婚っていつの時代でも人生の大きな決断ですよね。

そして選択の連続です。

 

 

その「選択」と「決断」が出来ない

そんな男女の物語なのです。

 

 

 

西澤 架 39歳
 
 

東京育ちでハンサム

小さな輸入代理業の会社社長

(父の死後、会社を継いで数年経つ、経理は母が担当)

恋愛経験豊富で女性にもてる

女友達も多い

独身を謳歌しているうちに周囲はどんどん結婚して子供を持ちと変化していった。

元彼女の結婚をSNSで知りショックを受ける。

40歳手前になって一人でいることに焦り始め、婚活アプリに登録。

そこで知り合ったのが、坂庭真美だった。

 

 


 

 

 

坂庭真美 35歳
 
 

過干渉な両親の次女

群馬県で育つ

親の価値観を押し付けられ、それに反抗することなく大人になった。

姉は両親にことごとく反発。

進学も就職も親が決めた。

結婚も親の勧める結婚相談所での婚活をするものの「ピンとこない」という理由で断る。

真美は一代決心をして東京へ出ての婚活を始める。

登録した婚活アプリで、この人とだったらと初めて「ピンときた」のが西澤架だった。

 

架が真美と交際を始めてから2年が経過していたが、結婚間近になったある日、

真美は「ストーカー被害に合っている」と言い残し、忽然と姿を消すのです。

 

 

この二人、ともに傲慢で善良なんですね。

 

 

架は、成功体験をたくさん積んだがゆえに無自覚に傲慢な所がある。

育ちの良さが善良さ(鈍感さ)を醸し出している。

 

 

真美の方は、「いい子」で生きてきて、善良そのもののようだけれど、

実は内面は真っ黒で傲慢そのものだけれど無自覚。

 

 

群馬の結婚相談所の女性、言葉は丁寧でキレイで善良そうだけれど、傲慢。

真美の両親も「いい親」だと信じて疑わない善良さを装いながら、傲慢。

 

 

でもこの傲慢さ、「嫌だ~」「嫌い!」と思いながら、

それが自分にもあることを自覚するのです。

だから気が重くなってくるし、モヤモヤするのです。

 

 

過干渉の親というのは、子供の主体性を奪う。

何でも口出しして、自分たちで決めては従わせてしまうからだ。

 

 

そんな親の常套句は、こんな感じ

 

 

「それがあなたのためなのよ」

「あなたのことは私が一番よくわかっているわ」

 

 

過干渉の親を持つ子供は「選択・決断の経験」をせずに成長する。

何もかも親に決められて従うということは、自分の意思を持てないということ

 

 

自分の意思なく育つということは、

 

 

自分が何が好きで、何が嫌いなのか

自分が何を望んで、何を望まないのか

 

 

それがわからなくなること

 

 

自分の中にあるのは「親の価値観」と「親の正解」だけ

それは「親の人生」であって「自分の人生」ではない

 

 

「親の人生」を生きていると、大きな失敗もないけれど、喜びもない。

「親の人生」を生きているから、いつも正解探しをする。

「親の人生」を生きているから、決断が怖い。

「親の人生」を生きているから、周囲に流される。

 

 

この小説がなぜベストセラーになったのか?

 

 

それは読者がこの二人に共感するからだと思う。

二人を取り巻く人たちのセリフに揺さぶられるからだ。

 

 

読み進めていくうちに自分の内面に向き合わされる感じがするからかな

と思いました。

 

 

人は誰でも傲慢な一面と、善良な一面を併せ持つ

 

 

時に人を辛辣に品定めし、人を見下しバカにする。

自分が優位に立つことを欲する。

 

 

世間は「いい子」「いい人」であることを良しとする。

けれど「いい子」の内面というのは実は真っ黒なのだ。

 

  

そして全ては「親が悪い」と言って済まされる問題ではない。

親もまた、その親によって干渉され支配されてきたのだから。

 

 

なぜここまで親に付き従ってきたのか?

自分の意思を持たなかったのか?

反抗して来なかったのか?

 

 

自分を振り返ること

自分の内側を見つめること

 

 

それが親からの自立への第一歩だと思います。

 

 

この小説、最後はどうなるのだろうと思いましたが、

読後感は爽やかでした。

 

 

私が一番感動した言葉は、

おばあさんの石母田が真美に言った言葉、

 

「あんたら、大恋愛なんだな」という下りです。

 

 

P468

 

「渦中さいる本人だぢは大変なんだろうげっと、

わたしがら見っと素晴らしいとしか思わね。大恋愛な」

「そんな私たち、知り合ったのは婚活だし、これは大恋愛なんかじゃ・・・」

「あら?やだ。今の若い人だぢって、自分が恋愛してっかどうかも人にいわれなぎゃわがんねぇの?」

 その声は心底不思議そうな響きに満ちていた。その声を聞いてはっとなる。

言葉の響きが、胸の奥底に沈みこんでいく。あたたかい痛みを、伴いながら。

大恋愛、という響きに、心臓を鷲掴みにされたようになる。

「そうだったのかもしれません」

 

 

 

巻末の朝井リョウさんの解説にも感動しました。

さすが文筆業!プロです。

 

 

気になる方は最後の最後まで読んで下さいね。

 

 

この小説の第3部で出てくる人物「谷川ヨシノ」「早苗・力親子」が登場する

別の小説『島はぼくらと』『青空と逃げる』もおすすめとありました。

 

 

小説家ってすごいな~

心理本も面白いけれど、小説も面白いと改めて思いました。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

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