こんにちは
ノザワユリコです。
昨日は映画を観て来ました。
「あちらにいる鬼」という映画で、瀬戸内寂聴さんをモデルにした井上荒野さんの小説、同タイトルを映画化したものです。
いゃ〜、壮絶な三角関係、出家する迄の葛藤、その型破りなスケールにア然。
心理的な分析をしながら観ていたのですけど、
この人は愛着障害だなとか、この人は妄想性パーソナリティじゃないの?って
でも、そんな分析なんて、ぶっ飛ぶくらいの迫力でした。
もう私なんて、スケール小っちゃいというのかな。
生前の寂聴さんのチャーミングでバイタリティー溢れるお姿は、
悩める人々をユーモアで笑い飛ばして、それでいて含蓄があり優しい。
本当に魅力的な人でファンでした。
生前の姿と寺島しのぶさんが重なって、剃髪のシーンでは泣きました。
平日の昼間ということもあって、年配女性が沢山見に来ていました。
原作者の井上荒野さんは、瀬戸内寂聴さんが出家するきっかけとなった不倫相手の男性の実の娘さんなのです。自分の父と母、そして父の不倫相手の愛憎、三角関係の様子を書く。その作家魂にも驚きです。
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今日は、インナーチャイルドの声にならない声を聴くついて書きます。
インナーチャイルドとは、いわゆる「うちなる子供」のことです。
もっというと、「傷ついた小さい頃の自分」を指していうことが多いです。
その「傷ついた小さい頃の自分」と繋がり、当時の未完了の感情を癒していくのが
インナーチャイルドワークです。
心の奥に閉じ込めた感情、ずっと抑圧してきた感情をもう一度直視して癒すことで、
心に安心安全を育てていきます。
そうすると、自分の内面が穏やかになって、今が生きやすくなるのです。
癒しが進むとインナーチャイルドも元気になって来ます。
私のインナーチャイルドは最初、もの悲しそうな顔をして押し黙っていました。
髪は男の子のように短く、服装は花柄のブラウスとスカートで、とても痩せています。
ある時は野原を走り回っていました。少し癒しが進んだ頃のことです。
笑顔で元気そうで活発な雰囲気です。でも一言も喋りません。
日頃の憂さを晴らして、ストレス発散すべく、走り回っていたのだと思います。
言葉は自分から表現しないようにしているかのように黙ったままです。
ワークを続けていても、相変わらず言葉は少ないのです。
喋ったとしても「幼稚園は楽しいのに、お父さんが怖いのが嫌!」とだけ。
「そうだよね。怖かったね。」と共感しつつも、私は訝しげに感じていました。
「ぶっきらぼうな喋り方! どうやったらもっと喋るようになるのかな」と。
けれどある日気が付いたのです。
「本音を我慢して、黙ったまま耐える」ことをいつもやっていたな、私。
「大人ぶって自立した風を装っていた」のを思い出し、ああ、あの時のままなのだと。
私は「理想のインナーチャイルド」になって欲しくて、今のインナーチャイルドを否定していました。これじゃ親がやっていたことと同じじゃないかと思いました。
ここでも「ありのままの自分」ではなく「理想の自分」の方を重要視していたのです。
あらら、これって自己否定、全然学ばない私...
それが最近ですが、インナーチャイルドの中心に、芯みたいなもの?が出来て来て
この子の内側に力強さが育ったのを感じました。
「あ、なんか最近、インチャが力強くなってるな」と体感覚で感じました。
こんな小さな変化に気づくと嬉しくなります。
インナーチャイルドには一番言って欲しい言葉をかけることを大切にしています。
その時のピンポイントでその子が言って欲しいことを言うのです。
「今の小さい自分」にぴったりな言葉
そんな言葉は、つぶやいてみた時に心の奥から涙が溢れてきます。
最初の頃はこう言っていました。
「今まであなたをほったらかしにしててごめんね」
「これからはいつも私が一緒にいるよ」
最近ではこう言ってます。
「私は絶対あなたを責めないから」
「出来ないことがあってもいいよ」
「間違えたらやり直せばいい」
「少しずつ成長していけばいい」
傷ついた小さな自分のことを一番知ってるのは自分です。
自分のことを一番理解しているのは自分だからです。
大人ぶって、しっかり者風を装っているインナーチャイルドへ
言いたいことだけボソッと不器用に呟くインナーチャイルドに向かって話かけます。
「しっかりしなきゃって頑張らないでいいんだよ、時にはサボってもいいんだよ」
「あなたの感じること、あなたの思いを大事にしていい」
「大人の私が聞くから言いたいことを話してね。」
「また会いに来るね。」
私はこうやってインナーチャイルドと繋がっています。
自分を自分で癒していくのです。
「自分の為に泣いてあげて下さいね」
リトリーブサイコセラピーの講座「基礎コース」を受講中の時、和姐さんや、セラピストさんに言われた時、新鮮な感じがしたのを今も鮮明に覚えています。
心の奥から涙がポロポロ溢れた後には、心が穏やかになるのがわかります。
どれくらい癒しが進んだのか?
どこまでやれば終わりなのか?
どうやったら喋ってくれるのか?
答えは自分の中にあります。
人と比べるようなことではありませんし、もし比べるとしたら過去の自分です。
喋らないインナーチャイルドのことを、これじゃダメだと否定する必要はありません。
自分がその声にならない声を拾いたい、聴きたいと思うことです。
逆に、ワークが進まない理由として、
自分のことが嫌い。
過去を振り返りたくない。
傷ついた自分を見たくない。
めんどくさい。
手っ取り早く誰かに癒して欲しい。
こう思っているとインナーチャイルドワークをやっても出て来ません。
出て来ても、あなたに背を向けて押し黙ったままです。
「どうせまた見捨てるんでしょ。」
「私のこと粗末にするんでしょ。」
「あんたも結局親と同じじゃないの!」
「だったら自分の好きな時だけ来ないでよ!」
インナーチャイルドはこう思っています。
不信を募らせるので背を向けます。
そしてワークは無理してやるものでもないんですね。
やらねばならないと思ってるのなら、効果が少ないと思います。
そして決して叱咤激励することでもないのです。
「いつまでも悲しんでちゃダメでしょ!」
「ほら、しっかりして!」
ではなくて、
「泣いていいよ」
「怒っていいよ」
「今はやりたくないんだね」
「今はまだ許せないんだね」
何を感じたとしても全肯定です。
ありのままの自分の感情を肯定します。
「小さい時のあなた」が一番言って欲しい言葉ってどんな言葉でしょうか?
「嫌なことを嫌だって素直に表現してもいいんだよ」
「自分の言いたいこと、やりたいことをやってもいいんだよ」
「感じたままを表現しても孤独になったりしないよ」
「あなたは何も悪くないよ」
「あなたは幸せになってもいいんだよ」
「あなたは生まれて来て良かったんだよ」
「完璧に出来なくてもいいんだよ」
「理想の誰かにならなくても、そのままで存在していいんだよ」
自分だけは自分の味方になりましょう。
どんな感情であっても肯定しましょう。
そうやって自分と繋がっていきましょう。
「言葉かけ」だけでなく、やって欲しいことをやってあげるのもいいですね。
行きたい所に連れて行ってあげる。
欲しいものを買ってあげるなど欲求を聞いてあげて、満たしてあげる。
本来、子供はわがままなのです。
子供らしい子供でいられなかったのなら、今、欲求を叶えてあげるのです。
「もっと遊びたい!」
「明るい色の洋服が着たい!」
「きれいな景色の場所へ行きたい!」
「もっとのんびりダラダラしたい!」など。
一方でやってはいけないことがあります。
大人のあなたの愚痴をインナーチャイルドに聞かせること
「今日はこんなことがあってね、すごくムカついた」
「ねえ私ってダメじゃないよね?ダメじゃないって励まして!」
インナーチャイルドに愚痴を聞かせてはいけません。
インナーチャイルドに慰めてもらってはいけません。
これは親子の役割逆転です。
NGです。絶対ダメです。
私の反省点ですが、
親からされていたことで嫌だったことをつい自分にもしてしまうのです。
ツラそうに見えても、見て見ぬふりをしてしまう。
インナーチャイルドと視線を合わせないで逸らしてしまう。
忙しい時に邪魔そうなそぶりをしてしまう。
自分がいっぱいいっぱいな時、存在が遠くなってしまう。或いは忘れてしまう。
自分が忙しかったり、ツラかったり、ストレスがかかっていたり、そんな時ほど
インナーチャイルドは何か訴えていないかな?
自分から繋がろうとして声を聞いているかな?
信頼関係をキープするように丁寧に接してるかな?
そうやってインナーチャイルドの声、声にならない声に意識を向けること
インナーチャイルドとのつながりは、自分とのつながりだからです。
注意点として、あなたにトラウマがある場合は、まずはトラウマの処理から始めることです。
ワークをやって、もしインナーチャイルドが怒っていたり、攻撃してきたり、ワークをやっていて苦しくなるような場合は、すぐに中止して下さい。
セラピスト、カウンセラーなどの専門家を頼って下さい。
安心安全の場が確保された上で行って下さいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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