こんにちは
あまり時事ネタは使いたくないのですが、ドラマにどうしても気になったシーンがあったので、ドラマ制作者の方々の真意はともかく、自分の中に落としどころがないか探ってみたいと思いました
そのドラマというのが、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)で、大変面白く、毎週楽しみにしています。
で、細かいストーリーを説明すると、えらく長くなり、このブログの趣旨からも外れてしまうので、端折って必要なことだけを、言わせていただきますね。
13日に放送された第10回に、ヒヨドリと間違えてツグミを捕まえた、という描写がありました。
しかも、義円さんによる、「これはツグミでございますね。ヒヨドリに似ていますが、ツグミはさえずりません。口をつぐむ、からツグミと呼ばれているようです(以下略)」
という、セリフが入るんです。
軽くやっているバーダーさんや鳥撮りをしている人にとっては、?????になりますよね(野鳥や民俗学に詳しい方は、何か思い当たることがあるのかもしれませんが)
今後の物語の展開を、ヒヨドリとツグミを使って暗示しているのではないか、という興味深い説がありますが、
普段身近な野鳥を撮っている側として、このモヤモヤを、創作会話をしながら、落としどころを見つけてみたいと思います。
決して、ドラマを否定するものでなければ、貶めたい訳でもありません。
あくまでも、ネット等で調べる中で辿り着いた、私個人の落としどころです。
まかり間違っても、「ツグミから直接訊いたのよ」などと、そんな素っ頓狂なことも言いませんので、その辺の所を、どうかご了承くださいませm(__)m
ユ「う~ん、モヤモヤする……。
あれ?あそこにいるのは、ツグ男さんですね。
ちょうどいい、ツグ男さんに相談してみましょうか。
ツグ男さ~ん!ちょっといいですか?」
ツ男「何?」
↓
ユ「あのですね、ツグミさんとヒヨドリさんが似ている、というお話がありまして、
ツグ男さんはどう思われますか?」
ツ男「え~?あまり他人と似ているって言われても嬉しくないなあ。」
↓
ツ男「ヒヨドリって言ったら、コイツだろ?
似てないね。バッサリ」
ユ「イヤイヤイヤ、いきなりバッサリいっちゃいます?
」
↓
ツ男「だって、アイツは、何かにつけ、アクロバティックで派手な立ち回りをしながら採食するだろう?
僕たちは、そりゃ枝の実も食べるけど、地道に地面を探って採食する方が好きなんだよ。行動も違うだろ?」
ユ「まぁ、そうなんでしょうけど……」
↓
ツ男「「僕はもう、行かなきゃ。続きは聞き上手な ツグ美 に訊いてみるといいよ」
ユ「分かりました。探してみます。ありがとうございました」
↓
ス「さて、やっと見つけました。ツグ美さ~ん!」
↓
ツ美「あら?私に何か用かしら?」
ユ「あのですね、ツグ美さんに訊きたいことがあるんです。
ずっとモヤモヤしていて……」
↓
ツ美「ふ~ん、何かしら?食事しながらでもいいのなら、話し相手になるわよ。」
ユ「ありがとうございます。実は、ツグミさんとヒヨドリさんが似ている、という話がドラマの中にありまして……」
ツ美「へぇ~?そうなの?まあ認識は人それぞれだからね。似てると思う人もいるのでしょう」
↓
ユ「う~ん、そうですか?まあそうなんですけど、それはそれで何だか……」
ツ美「そもそも、そのツグミって本当に私たちのことなの?」
ユ「あっ!そういえば、ドラマに出てきた鳥は、一瞬 顔だけしか映らなかったので、
ハッキリとは分からないんですが、顔までうろこ模様があって、明らかに違うな、と。
野鳥は難しいからウズラで代用したのかな?と思ったんですが、ウズラとも違っていた気がします」
↓
ツ美「それって、トラツグミの可能性はないかしら?
トラツグミなら、顔まで模様があるし、私たちよりも身体が大きいのが、ヒヨドリに近いわ。ズボッ」
ユ「なるほど!
あー、こうなると、先日、トラツグミに会えないかと鳥撮りに行ったのですが、空振りに終わったのが凄く残念です」
↓
まだトラツグミを撮ったことがないので、ブロ友の戸隠さんにご協力いただきました。
トラツグミの記事をリブログさせていただきましたので、良かったらそちらをご覧ください。
特徴がとても分かりやすく、綺麗に撮影されています
↓
ツ美「あ、あった♪」
ユ「わっ!綺麗なのを見つけましたね。」
↓
ユ「 でも、まだモヤモヤしていることがあるんです。
仮にドラマの言うツグミが、トラツグミだったとしても、ヒヨドリとは、あまり似てないですよね。
それに、ツグミはさえずらない、とも話していました。
ヒヨドリの声が聴きたかったのに、間違えられて捕まったツグミがさえずらなくてガッカリ――と。」
ツ美「トラツグミ関しては、以前、あなたのように野鳥を撮っている人と、話をしたことがあるのだけれど、彼の方が興味深い話を聞かせてくれたわ。
トラツグミって夜間に、か細い声で鳴くのよ。
夜の森に、『ヒーヒー』と物悲しげに鳴く声が響いて、
それを昔の人は不気味に思って、鵺 と呼んでいた頃があったらしいの。
『平家物語』の中の、このドラマよりもちょっと前の年に、『源頼政の鵺退治』という話が出てくるらしいわ」
ユ「なるほど!鵺の正体はツグミだった、という話ではなく、鵺退治、として語られているのならば、
鵺とトラツグミは、まだ同一の存在として、当時の人には認識されていないと解釈してもよさそうですね。
そこから、ツグミはさえずりません、に繋がるのですね」
ツ美「ええ、『口をつぐむ』の由来が、私たちの事ならば、
渡ってしまった後、夏至の頃になると、声を聞かなくなるので、
『口をつぐむ』から『ツグミ』となった、という説があるのだけれど……」
ユ「はい、今回はドラマの中に出てきたツグミの落としどころなので、トラツグミで考えた方が面白そうです。
闇夜に物悲しく鳴くトラツグミの声は、鵺という怪物の声として恐れられていた。
その正体はトラツグミなのだけれど、その声を誰もトラツグミの声だと思っていなかった。
故に、ツグミの鳴き声を目の前で聞いたことのない当時の人は、『口をつぐむ』を連想した。
圧倒的な強さとサイコパス設定で、周りに恐れられていくであろう義経は、
怪物として恐れられていた鵺と重なるところがありますね。
そして、いずれ兄・頼朝との確執から追放され、『口をつぐむ(つぐまされる)』ことになるのですね。
うん、繋がった気がします!」
↓
ユ「残りは、ヒヨドリですね。
『義経のヒヨドリ越えの逆落とし』を暗示しているのかもしれませんが、
ヒヨドリのさえずりは確かに可愛いのですが、
それ以外の鳴き声が『ヒーヨヒーヨ』と凄まじくて、
とても人が常時、身近に置いておきたい鳥とは思えないですよね。
設定として苦しいかな、と。
……まあ、これらはあくまでも主観ですが。」
ツ美「あの騒音のような声を我慢してまでも、
さえずりが聴きたくて捕まえてしまう奇特な人がいるのも面白いかもしれないけれど、
そのヒヨドリというのも、こっちの方じゃないかしら?
大きさは私たちの方に近くなってしまうけれど」
ユ「ああ、メスのイソヒヨドリ!
それなら、全体的なうろこ模様と褐色、
うるさい程の声を聞いたことがありませんし、図鑑に『複雑で美しい声』と書かれているので、
昔は観賞用に、と考える人がいたとしてもいいのかもしれませんね。
大きさの問題は逆転して残ってしまいましたが、違い過ぎるほどの大きさの差という訳ではないので、
落としどころとしては、ありかもしれません。
ドラマの舞台となっている伊東や、そう遠くない江の島でイソヒヨドリに会ったことがありますし」
↓
ユ「それぞれ、ドラマの先の展開を示唆していたと思えば面白いですね」
ツ美「モヤモヤは取れたかしら?」
ユ「まあ、正解は分かりませんからね、上々じゃないでしょうか。
もうひとつ残るとしたら、野鳥はファインダーにおさめるのも大変なのに、
よくトラツグミが捕まえられましたね、といったところでしょうか」
ツ美「それも彼の方から聞いたけど、
地面で餌を探して夢中になっているトラツグミは、無防備で結構人に近付いてしまうらしいわ。
私たちなら、そこまで近付かせないわね」
ユ「なるほど。撮ったことのある人にしか実感できないことですね。
ツグ美さん、お付き合いをありがとうございました」
↓
ということで、ドラマのモヤモヤの個人的解決案は、
まだら模様の外見から、ヒヨドリはメスのイソヒヨドリ、ツグミはトラツグミ、を指している可能性あり。
ただし、ドラマ上のヒヨドリが、『義経のヒヨドリ越えの逆落とし』、を示唆していたとしても、
『鵯越』の語源となるヒヨドリは、イソヒヨドリではないヒヨドリかもしれない。
ツグミの語源を、ツグミではなく、あえてトラツグミの方で考えてみて、
トラツグミの声は、トラツグミのさえずりとしてではなく、鵺の声として認識されていたので、『ツグミはさえずらない』に繋がる。
鵺は恐怖の対象、サイコパス設定義経もいずれ恐怖の対象になりそう、で両者が重なる。
やがて、頼朝との確執から追放(これは歴史で語られる有名な話なので、変更はないと思います)で、『口をつぐむ』に繋がる。
『口をつぐむ』には、義円さんの行く末も絡んでいたかな?とも思っています。
と、まぁこんな感じの落としどころでおさまりました
尚、こちらでネタとした内容は、ネット等で調べる中で、なるほど!と思った情報を使わせていただきました。
戸隠さんからも情報のご提供があり、それらを元に、私が展開させて、当記事を作成いたしました。
この場をもちまして、情報発信者の方々と、ご協力いただきました戸隠さんへ、感謝の意を申し上げます
また、文章のボリュームが多くなってしまった事と、私の拙い文章で解り難い部分がありましたら、お詫びいたしますm(__)m
季節が外れすぎてしまうので、少しずつお花も載せていきます。
昭和記念公園のラッパスイセンです。
鮮やかな黄色が綺麗です。
↓
こちらも黄色が綺麗なフクジュソウです。
もう春ですね
↓
鳥写真索引ページはこちら(1)と こちら(2)です。
お気に入りの鳥さんなどございましたら、是非ご利用ください。
ここまでご覧いただきありがとうございました