お誘いが来たんです
忙しかったのが落ち着いたからと、連絡くれたんです
26年7月のこと。
嘘でしょ?
たぶんね、一年以上待ってたと思うよ
何度かは会えたけど
2人きりで過ごすことはできなくて
今の仕事のうちは忙しくて先の予定立てられないみたいに言ってたし
もう期待するのはやめにして
とりあえず私の予定だけお伝えして
それも気が向かないときにはやめにして
そのうち病気まで見つかって
もう治るまで会ってもらえないのかもって
そんなこと考えてた
寛解と言ってもらえるのには10年もかかる
いつか一人になれたら
そこからどうしようか考えるんだと
しんいちろうの他にも素敵な人はきっといるだろうと
私が人生を諦めないとしたら
今からをどう生きていくかということ
でも連絡が来たのよ
私のこと忘れてなかった
思ってくれてたってことよね?
どうする?
わたし、これからどうしたいのかな?
今でも間違いなく大好きなのよ
だってずっと私の頭の中にいて
ずっとずっと後悔が私を責めていて
もういつでも死んでしまいたいくらいで
治療をしない選択を真剣に考えた
正当な理由なんてないけれど
どちらかといえば
そうしたかった
でもまだ下の子の手を離すことはできない
今まで生きてこられたのも
この先生きてるのも
子どもたちのおかげ
だからひとまず
下の子の手を離しても大丈夫と
思えるまでは治療もきちんとやる
そのあとはまた考える
お誘いが来るなんて
もうないと思ってた
嬉しすぎる
あの頃と同じよ
話しかけてもらいたかった
話しかけてもらえたら
飛び上がりたいくらい嬉しかった
好きという溢れる思いが
これをやってみたいという心の動きが
素敵なことだとわかっていたら
尊いものだと知っていたら
せめて
悪ではないと知っていたら
きっと
私はしんいちろうの手を離すことはなかった
それはわたしが知ってる
あのとき
手を離すことを決めてしまったから
この思いの尊さに気付けないほどに
むしろ
悪とさえ思ってしまっていたくらいに
毒されていた
毒親たちに
大切にしていいこと
むしろ大切にすべきことだとわかっていたら
今でも何度も考えてしまうけど
そこにはもう戻れない
これから大切にしていくから
がんばろ
わたし
わたしがわたしを応援する
これもしんいちろうが教えてくれた
わたしの神さまは
しんいちろう
でもね、
しんいちろうを守る
私が守る
そのようにありたい
もし生きて行くのなら
そんな風に
しんいちろうは守らなくていい
自分でできるから必要ないと言うと思う
でもその外側で守っていたい
包んでいたい
恩人
眠っているとき
寝顔を隣で見ていて
嬉しくなる
私の隣で眠ってくれるから
気が張ってたら眠らないだろうから
私はほぼ眠らない
眠れない
その時間さえ惜しいから
ずっと眺めていたいから
私たぶん壊れてるのよ
だけど迷惑には絶対にならない
それはやりたくないから
気をつける
今はその意識はある