精神科治療学 Vol.32 No.10 Oct.2017
■特集 双極性障害の薬物治療法のState of the ArtⅡ
という雑誌(専門誌)を読みました。
9月号の続きだね。
前回が基礎編だとしたら、今回は応用編だった。
内容はね、色々と盛りだくさんなんだけど、臨床に役立ちそうなものが多かったよ。
●妊婦の双極性障害、身体合併症(循環器系、腎臓、肝臓、内分泌系)の双極性障害、不安障害の合併症をもつ双極性障害などの薬物治療について。
↑こういうのは、自分にはあまり関係ないのでサラッと流し読み。
他にも色々あったんだけど、私が面白いなと思ったのは
●双極性障害と境界性パーソナリティー -曖昧な境界の中での治療方略-
●わが国を含む治療ガイドラインの問題点
●維持療法における気分安定薬の併用と減量の戦略
●生物学や治療反応性から見たI型障害とⅡ型障害の相違点
といったところかな。
「ガイドラインの問題点」でも、「I型障害とⅡ型障害の相違点」でも同じことが書かれていたんだけど、
Ⅱ型障害の診断基準は精度が増してきたけど、それに対して治療法はI型に準ずるとしかガイドラインには記載されておらず、エビデンスも不十分。今後、研究の発展に期待するが、時間がかかるだろうってこと。
Ⅱ型と診断されている私としては、全くその通りだなぁと思った。そもそもI型とⅡ型障害は別の疾患と考える研究結果もあるのに、同じ治療でいいの?とは思うよね。
この雑誌は色々と思うところがあったので、また別な機会に取り上げて記事にしたいなぁと思ってます。
でも今日は、ここでおしまい。