目の前にはプロデューサーの方一人と4本のマイクスタンド。
私が出演するのは、1話、5話、9話、13話。
一発目から出演なので、お手本も見られないままマイクの前に。
最初は練習テイクで、全体の流れを把握する。
あまりの緊張で、練習テイクで声が予定よりも高くなるは、声が出ないはで、愕然とする。
そして周りの声優様たちの声量の多さに圧倒され、さらに自信がなくなる。
本番テイク。
いや、ダメだ。
例え下手くそでも、精一杯演じなければ・・・!
ここまで来たんだ!!
下手なりに、今ある力で、何とかセリフを体から絞り出す。
「もっと慌てた感じが欲しいな。」
咄嗟の演技指導に、本当に慌てたおかげで、リテイクでは、かなり慌てた感じを出せた。
「では、次に一同のところで、皆笑って。」
・・・!?
しまった!!
台本には、「一同:あはっははは~」と書いてある。
私は「一同」と書いてあるところ見落としていて、全く練習していなかったのだ。
「あっははは。」
はう!皆より短く終わってしまった・・・!!!
もう、情けなくて、自分で自分を笑いたい。
「一同 あはっははは~」ではなく、「ゆりじ あはっははは~」である。
気を取り直して、次回へつづく・・・