私は昔から、演劇が好きだ。
弟とよく声真似をしながら、漫画を朗読し合ったし、高校時代も1年だけミュージカル部に入ってみたりした。
愛読書は「ガラスの仮面」。
そんな私は、時々母とミュージカルを観に行くこともある。
「レ・ミゼラブル」、「宝塚歌劇団」、「エリザベート」、「ライオンキング」・・・etc。
夫は、ミュージカルとは、無縁の子ども時代を過ごしてきた。
私と息子が、ディズニー映画を観ていると・・・必ず・・・
「どうして、この人歌い始めたの?」
と、問う。
「あのね~、ミュージカルっつーのは、気持ちを歌にするのよ。歌にすることで、よりその心情が伝えられるっつーのかな。それが魅力なのよ。」
「はぁ・・・。」
昔の映画「メリーポピンズ」を観たことがあるだろうか。
私は、非常にこの映画が好きであり、夕飯を食べる夫を横に、息子とうっとりと鑑賞していた。
えんとつ掃除屋のバートが、その仲間たちと''Step in Time''という歌を歌いながら、踊り狂うシーンを夫も何気なく観ている。
また、「何でこの人たち歌っているの?踊っているの?」と質問していたが、とりあえず何も答えずに、引き続き観させる。
Step In Time
Step in time, step in time
Step in time, step in time
Never need a reason,
Never need a rhyme
Step in time, you step in time!
Kick your knees up, step in time
Kick your knees up, step in time
Never need a reason,
Never need a rhyme
Kick your knees up, step in time
Round the chimney, step in time
Round the chimney, step in time
Never need a reason,
Never need a rhyme
Round the chimney, step in time
Flap like a birdie, step in time
Flap like a birdie, step in time
Never need a reason,
Never need a rhyme
Flap like a birdie, step in time
Up on the railing, step in time
Up on the railing, step in time
Never need a reason,
Never need a rhyme
Up on the railing, step in time
Over the rooftops, step in time
Over the rooftops, step in time
Never need a reason,
Never need a rhyme... step in time!
Over the rooftops!
Over the rooftops!
約8分の尺の後半では、夫の目が皿のようになってきていた。
「話、進まねぇ・・・・・・。」
えんとつ掃除屋たちが、突如として金網によじ登り、フラフラしているシーンなんかは、首を傾げながら、「どうしてこの人たち、こんなことしてるの?」と呆然としている。
確かに、冷静に考えると、どうしてこんなに踊り明かしているのか、どうして、建物の間を命の危険に関わらず、行ったり来たりしているのか、私にも分からないが、これが映画の演出というものではないだろうか。
「この人たち、どMなのかしら。尺稼ぎかしら。」
ウォルトディズニーは、尺稼ぎなんか絶対しねーよ。
夫の疑問は最後まで、解消されることなく、目は皿、首は筋を痛めた人のように傾き続けていた。
きっと一生、ミュージカルを理解することはないだろう。
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