+でんしゃがはしる+
【作・絵】山本忠敬
【出版社】福音館書店
【ユリノ書評】
市内の図書館は、2週間で1人10冊借りられるというシステム。
我々親子は、毎回2週間で5・6冊をかりて、何回も何回も飽きるまで繰り返して読む。
今回もこんな感じで借りてきたわけだが・・・
電車オタクの息子が、まず食いつくのが「電車の本」。
はじめは「なんだ?すごく昭和っぽい電車の本だな。はるには古すぎるんじゃ?」と思ったが、目を離した隙に食い入るようにして読んでいる。
山手線は昔のデザインだし、赤羽線は走っているし、確かに昭和時代の電車を描いているのだが、作者が細かく忠実に表現しているというのが、鉄ちゃんのタマゴにはたまらないらしい!!
毎ページ、山手線を主人公にしての、立体交差シーン!!!
電車と電車が立体交差する音が聞こえてくるようで、とてもリアル。
中央線、山手線、西武線が放つ、オレンジ、緑、黄色などの鮮やかな色合いがこどもの目を引く!
東京近郊の電車が立ち並んでいるページには大興奮。
(※注 私は鉄ちゃんではありません。)
復刻されたこの絵本は、書店で「電車をテーマにした絵本」コーナーがあれば、目立つようにして並んでいることが多い。
一筆で描いたような、ポップな電車の絵も嫌いではないが、やはり子供にはリアリティ、忠実さが魅力的なようだ。
絵本を通して、周りの世界のことを知るのが、一つの学びなのだから、呼吸が感じられるような生きた絵本が質の高い絵本といえるかもしれない。
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