―2011年も残すは後わずか
私たちは年末デートに、上野を選んだ。
理由は特にない。
「しゃぶしゃぶ温野菜」にて夕食を食べた後、カラオケに入る。
ダーリンは、flumpoolや椿屋四重奏?など、男性が好きそうなアーティストの歌を披露。
なかなかスマートにキメてくる。
私は、クレヨンしんちゃん「オラはにんきもの」、キテレツ大百科「はじめてのチュウ」を大熱唱。
しかも、ものまねをしながら。
自慢ではないが、特にクレヨンしんちゃんは「本物と見分けがつかない」と非常に多くの方に絶賛していただいている十八番だ。
まだ初々しい二人のカラオケデートでは、いきものがかりや西野カナ等の、爽やかかつキュートでフェミニンな歌を、恥ずかしそうに歌う女子が一般的であろう。
(そして、ちょっと音痴くらいが可愛い)
…クレヨンしんちゃん「オラはにんきもの」、キテレツ大百科「はじめてのチュウ」を本気で極める女
・・・・・・・・
私は必死だったのだ
・・・・・・・・
何に?
さらに、ものまねで歌う中島みゆきでラストスパートをかけていると、
ダーリンが選択した曲が画面上に登場。
曲名「ブリーフ&トランクス 青のり」
あれ?
flumpoolや椿屋四重奏はどこ行った?
・・・・・・何だこの歌。
そして、次に画面に出てきたのが、
「男道 sing by 北島三郎 」
28歳、「男道」歌います…
って渋すぎ!!!
しかも上手すぎ!!
ダーリンの独唱は、この「ブリーフ&トランクス 青のり」「男道 sing by 北島三郎 」で最後となった。
ダーリンも、私同様、何かがはじけ飛んできたようだ。
そして私の最後の曲となったのは、高校教師の主題歌「僕たちの失敗 by 森田童子」。
春のこもれ陽の中で 君のやさしさに
うもれていたぼくは 弱虫だったんだヨネ
君と話し疲れて いつか 黙りこんだ
ストーブ代わりの電熱器 赤く燃えていた
地下のジャズ喫茶 変れないぼくたちがいた
悪い夢のように 時がなぜてゆく
ぼくがひとりになった 部屋にきみの好きな
チャーリーパーカー 見つけたヨ
ぼくを忘れたカナ
だめになったぼくを見て
君もびっくりしただろう
あのこはまだ元気かい 昔の話だネ
春のこもれ陽の中で 君のやさしさに
うもれていたぼくは 弱虫だったんだヨネ
南国に住む、陽気な家族をも暗くさせるであろうこの歌は、期待を裏切ることなく私たちを暗くしてくれた。
いきなり、我々のカラオケルームに乗り込んできた人たちは、誰も付き合いたての初々しいカップルだとは、思わないだろう…。
紛れもなく「僕たちの失敗」である
つづきは、こちらから(初チュウ話ですw)
