少々鮮度の落ちた話となるが、通い慣れたお馴染みの球場で、未だかつて体験した事のないVIP気分を味わってきた、先日の日曜日の話をさせて頂く。
雨予報に真っ向勝負を挑む格好で、北へ向かう新幹線に乗り込んでやって来たのはこの球場。
今季三度目となるご贔屓イーグルスの本拠地、楽天koboスタジアム宮城である。
ご覧の通り、到着した時点では予報通りにきっちり雨模様だったのだが、「中止にならない程度の雨」にぶち当たる頻度が高い自分。今回もご多分に漏れず、プレイボールが30分遅れたはしたものの、どうにか無事に試合は行われたのだった。
不定期気まぐれに取り組んでいる「通い慣れた球場の、座った事のない席に座ろう」活動の一環として、今回のこのkoboスタ宮城で選んだのが、上掲の写真のエリア。
その名を「プレステージ・ダグアウト」という、文字通りダウアウトの真上に位置するプラチナエリアで、このオフの球場改修の一環で誕生した新席種である。
基本的にはシーズンシートなのだが、とある伝手で定価で譲って頂いて、この日の初潜入となったのである。
エリア全景はこんな感じ。
ダグアウトの真上、最前列から4列がその「プレステージ・ダグアウト」のエリアで、席数は91席との事。今回座ったのは一塁側であるが、三塁側にも同じエリア(121席)が存在する。
「プレステージ」と銘打たれているだけあって、一般席にはない様々な特典があるのだが、それらを簡単にご紹介させて頂きたいと思う。
①入場ゲート
選ばれし「プレステージ」の住人は、入口からして違う。
球場ど正面の門扉もあるきらびやかなゲートがその入場口で、立っている係員の制服も他のゲートとは異なり、「受付嬢」然としているのである。
フルスタ宮城の時代から通い続けて12年目だが、もちろんこんなゲートから入場したのは初めてである。
ゲートをくぐってコンコースに出る階段の途中には、こんなものが展示されていた。
2013年に掴み取った、栄光の日本一ペナント。そんなに昔の話でなはいはずなのに、遠い過去の出来事に思えてならない…。
②シート
こちらが「プレステージ・ダグアウト」エリアに設置されている椅子。座面、背面ともにクッション素材が使用されてて座り心地が良く、足元も広い。左上に見切れてしまっているが、小さなテーブルも付いている。
写真は雨でびしょびしょ状態だが、この後すぐにスタッフがすっ飛んできて、丁寧に雨水を拭き取ってくれるという手厚いサービス付きであった。さすがプレステージ…。
そのテーブルの全景がこちら。
弁当が余裕で置けるサイズ、カップホルダーの穴もあるので、飲食をしながらの観戦には非常に便利である。
そして、テーブル右側に貼ってあるものが、このエリア最大の特徴のひとつ。
③飲み放題
当該部分の拡大がこれ。トップに「Free Drink Menu」とあるように、このエリアはアルコール、ソフトドリンクが飲み放題なのである。
しかも…
エリアに常駐しているスタッフにオーダーすると、席まで持ってきてくれるという、まさにVIP待遇。
入場の際に手首に巻かれるこのバンドが、リアル「養老の滝」の特権保持者の証。
飲み放題時間は開門時刻から8回裏終了までと、結構長い(ラストオーダーは8回表に取りに来た)。
この日の試合で言えば、11時に開門したものの、悪天候のためプレイボールが30分繰り下げになったため、8回の時点で既に16時30分。つまり5時間半も飲み放題だったのである。
こういうところでテンションを上げるのが貧乏人の悲しい性。生憎の悪天候にもかかわらず、記憶が正しければビール×6、ハイボール×3、ウーロン茶、アクエリアス、山ぶどうジュース各1を親の仇かの如く飲みまくり、お腹がちゃぽんちゃぽんになったのは言うまでもない…。
④イーグルスクラブラウンジ
「プレステージ」エリアを含むシーズンシートオーナーのみが入場を許されるのが、球場外周の正面右側にある「イーグルスクラブラウンジ」である。
ソフトドリンクやスナック菓子がご自由にどうぞとなっている他、一般向けには提供されていない結構本格的な洋食メニュー(有料)なども用意されており、ここでも選ばれし者感を味わう事が出来るのである。
その他、手荷物の預かりサービスやプレゼントの優先配布など、細かい特典を数え上げればきりがないほど、ラグジュアリーでVIP感溢れる席種であった、今回初潜入の「プレステージ・ダグアウト」。
正直言って普段そういう手厚いサービスの提供を受ける事に慣れていない貧乏人は尻込みしてしまうところもあったが、束の間のセレブ気分を満喫したのだった。
そんな「プレステージ・ダグアウト」の話で既に長くなったので、話題の更なる鮮度低下は気にせず、試合の話などはまた次回に。
この日の試合は無事に開催できたが、梅雨空の影響を受けてちょくちょく中止が生じているここ最近のプロ野球。
仮に全試合が雨天中止というような状況が生じたとしても営業を続ける全天候型の当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。