【横浜を見下ろす悦び ~桃色席種レビュー'16~】 | 監督のささやき戦術

 ついこの間キャンプインしたばかりの気でいたが、気付けばあっという間にオープン戦の全日程を終えたプロ野球。

 

 そのオープン戦最終戦の中のひとつを、ちょっとラグジュアリーな席から観戦してきた話をさせて頂く。

 

 

 青い電車に乗ってやって来たのは、既に今季三度目となるこの球場。

 あなた知ってる港ヨコハマの、横浜スタジアムである。

 カードはご贔屓イーグルス戦

 

 

 この桃色行脚で地味に取り組んでいる、 「通い慣れた球場の立ち入った事のない席に座ろう運動」

 これまで、QVCのお座敷ボールパークKoboスタのピクニックボックス、Eウィングなどに潜入してきた。

 

 レギュラーシーズン中に比べてチケット価格が安く設定されるオープン戦期間中は、普段は手が出ない高級席種に座るチャンスであり、昨年は神宮のマイナビシートに座る事ができた。

 

 貧者にも高級席種への門戸が開かれるこの機会を逃さず、ファンクラブ会員であれば無料で観戦できる試合に、わざわざチケットを購入して潜り込んだのは、この席種

 「パーティースカイデッキ」である。

 

 一塁側内野スタンド最上段に2014年に設置されたボックス席で、定員4名~6名のボックスが全部で16ある。

 今回取ったチケットは「パーティースカイデッキ5」、つまり5名席で、お値段はシーズン中27500円のところ、オープン戦価格15000円、一人あたま3000円であった。

 

 

 もちろん、15000円を払ってワンボックス独り占め、などというしょぼいマハラジャのような真似をしたわけではない。

 最近よく現れるうちの若い者(九州男児)らスタッフと、「ボックス系席種座ってみたい、だけど人数が集められない」というニーズがお互い一致し、昨年のQVCのお座敷でも団体観戦構成員としてご参加頂いた、12球団ファンクラブ評論家の長谷川晶一さん(右)に、ボックスシート割り勘観戦会に再び参戦頂いた。

 

 

 初めてやって来た、そして今後二度と座る事がない可能性が高い席種ゆえ、隅から隅まで観察

 二度と来られないかも、などと言いながら、今後の参考になればとボックス内各所の実寸を測ってみたので、その数字も添えてご紹介する。

 

 「パーティースカイデッキ5」ワンボックスあたりのサイズは、幅210cm×奥行300cmで、御覧の通り、フィールド側にはカウンターと回転式の椅子が3脚設置されている。

 カウンターの奥行きは30cmで、カップホルダーはないが、弁当などは楽におけるスペースがある。

 

 

 ボックス奥側はこんな感じで、テーブルを挟んで座面幅140cm×奥行60cm​のロングソファーが設置されている。

 定員通りに5名で利用すると、前のカウンターに3名、後ろのソファーに2名の配置となるわけだが、それぞれかなりゆったりと座れるスペースが確保される

 記憶に間違いがなければ、Koboスタのピクニックボックス7名席よりも断然広いと思われる。

 

 ただ、手前のカウンターに比べて一段高くなってはいるものの、場所が奥まっているので、このロングソファーに座るとフィールドはほとんど見えない

 

 

 そのロングソファーの後ろには、金網越しに根岸線の線路が見える

 この「パーティースカイデッキ」エリアの真後ろの壁は、このような金網のところとアクリル板が入っているところがあり、当然だが金網部分は風の通り道となるので、本日のような陽気では少々寒かった

 

 

 中央に設置されているテーブル

 サイズは、幅90cm×奥行65cmで、人数分のカップホルダーが備えられている。

 置いてある崎陽軒のシウマイでそのサイズ感がお分かり頂けるかと思うが、5名でも悠々弁当とお茶を広げられる大きなテーブルである。

 右端の「よっちゃんいか」(長谷川さんの)と比べると、テーブル小さくね?と勘違いされるかもしれないが、これはジャンボサイズのやつである。念のため…。

 

 

 席からの眺めはこんな感じ。

 球場全景を視界に収める事ができる、まさに「俯瞰!!」というべき眺めは、非常に気持ちがいい。

 もちろん位置が高い分フィールドは遠くなるのだが、守備の動きなどプレイ全体を見るには非常に適している。

 

 

 真横に目をやると、そこには記者席が。

 球場内で、「パーティースカイデッキ」より高い位置にある席は、この記者席のみ。

 

 今後は「ハマスタで一番高い客席に座った事あるぜ!!(ただし標高)」と自慢して歩きたいと思う。

 

 

 位置が高いがゆえの弊害が…。

 すぐそこにそびえ立つ照明塔と、そこに設置されているスピーカー

 

 当たり前だが、フィールド最前列の観客にも聞こえるようボリューム調整されているので、この至近距離ではかなりうるさい。プレイボール前にずっと音楽が流れている間は、会話にも難儀するほどであった。

 

 

 位置が高いがゆえの弊害をもう一つ挙げておくと、これまた至極当然の話なのだが、球場内のどの席よりも多く階段を上らねば辿り着かない事

 ご存知の通り、内野スタンドが急峻なことで知られるハマスタ。体力に自信のない方は、一度着席したらゲームセットまで籠城を決め込む事をお勧めする。

 

 

 そんなちょっとしたデメリットはあるものの、個人的感想としては「非常に良い席」であった。

 天気が良い日のデイゲームや、真夏のナイトゲームなどで、広いテーブルにつまみを並べ、生のプレイを肴に観戦仲間と酒盛りをするにはかなりうってつけで、そういったニーズの方にはお勧めできる。

 というか、いつかそんな使い方をしてみたいと思った、「パーティースカイデッキ」初体験であった。

 

 DeNAが横浜スタジアムを傘下に収めた事で、きっと今後更に続々と登場するであろう様々な新席種を楽しみにしている。

 

 

 新席種に足を踏み入れると、その話だけで長くなる例にもれず、今回も結構な分量となってしまったので、「パーティースカイデッキ」から見届けた、イーグルスがオープン戦優勝をかけて臨んだ一戦の話は、また今度に。

 

 

 オープン戦も終了し、いよいよ開幕を待つのみとなった今週も、引き続き皆様の当スタジアムへのご来場を心よりお待ちしております。