昨年は東京ドームで、今年は神宮球場で、そして今オフには西武プリンスドームで予定されている。
という情報だけで何の話かピンときた方は、かなりの球場通であろう。
冒頭の各球場の羅列は、「人工芝の張り替え」の話である。
技術の進歩とともに本物の芝と見紛うような質の高い人工芝が開発されているが、やはりそこは消耗品。
プレイや選手寿命にも直結する重要な設備ゆえ、各球場とも定期的に巨費を投じて張り替えを行っている。
そんな中、シーズン開幕後のこの変なタイミングで、人工芝の張り替えを実施したスタジアムがあるのをご存知だろうか?
ご存知なくて当たり前、当スタジアムである…。
当スタジアム創設時に敷設した場内の人工芝も、この2シーズンの激闘で近頃著しく劣化が進んでいた。
当スタジアムの場合、選手のプレイ環境というよりはお客様の観戦環境改善を主目的に張り替えを決定したのであるが、諸々の要因で遅くなり、シーズン開幕後のこのタイミングとなったのである。
昨年の東京ドームの人工芝張り替えは約3億円の費用が掛かったそうであるが、もちろん当スタジアムにはそんな予算はなく、数万円規模の改修である。
だが、創設時に「人工芝は張り替えるごとにグレードを上げて、そしていつかはプロ仕様のフィールドターフを…」と密かに立てた誓いに従い、初代人工芝から数段グレードを上げたものを取り寄せたのである。
新旧芝比較。
こちらが旧芝。
もともと毛足の短いタイプであったが、長年の使用でペラペラになってしまい、「西武ドームの外野席」のような質感に成り果てている。
そしてこちらが二代目となる今回の芝。
プロの球場で使用されているようなロングパイルには程遠いが、しっかりと「芝生感」がある。
並べてみると違いは一目瞭然であろう。
使用感や耐久性などについては、今後観察を続けたい。
全面敷設完了後の客席の様子。
張り替え前の写真を撮り忘れたが、旧芝に較べると本物に近い濃い緑の色合いゆえ、場内が若干暗くなったものの、スタジアム感は向上したように思う。
さほど広くはないと言えそれなりの床面積がある当スタジアムゆえ、先週今週と二期に分けての作業となったが、無事に昨日全面張り替えが完了。
切り貼りの作業は自前の人手による素人仕事ゆえ、多少のゆがみや雑さには目をつぶって頂けると幸いである。
どのくらいの耐久性があるかは使ってみないと分からないので、次回張り替え時期はいつになるかは分からないが、「張り替えるごとに良い芝を」を繰り返してゆけるよう、それだけの余裕が持てるよう、日々しっかり営業してゆきたいと思う。
プロ野球の各球場関係者の方、張り替え後にご不要になった人工芝を格安、もしくはタダで譲って頂けるようなら遠慮なく喜んで頂戴するので、ご連絡をお待ちしている。
確実にふかふか感はアップした新人工芝の触り心地は、ぜひ直接確かめに来て頂ければと思う。
レベルアップした新人工芝で、引き続き皆様の当スタジアムへのご来場を心よりお待ちしております。