【お受験 ~桃色行脚~】 | 監督のささやき戦術
 当スタジアムの休場日。やって来た巣鴨決戦

 例の『プロ野球知識検定』の試験日である。


 全く土地勘のない巣鴨界隈に対して計画性の低さと見通しの甘さといかんなく発揮し、到着が極めてギリギリとなり駅から会場までダッシュする羽目になるという、受験マニュアル的に絶対NG行動を初っ端から発動する幸先の悪い出足。

 
 監督のささやき戦術-到着

 会場の大正大学。立派な佇まいである。

 行きは前述の理由で死ぬほど急いでいたため、この写真は帰りに撮影。

監督のささやき戦術-看板

 『CFP資格審査試験』というファイナンシャルプランナーの資格試験が同じ大学内で行われていた模様。

 

 敷地に入るなり立っていた係員に「CFP受験の方ですか?」と元気よく声を掛けられる。

 明らかに格好で違うと判断して欲しい

 違うというと「野球でしたらあっちですよ」と2トーン下がった声で一応案内してくれた。

 正門からすぐの建物であったため、どうにかギリギリで試験開始前に滑り込む事に成功。
 かなり危なかった…。
 
 $監督のささやき戦術-会場

 息を切らしながら受験会場に辿り着くと、結構大きめの教室に既に臨戦態勢の受験生がひしめき合っていた。

 ぱっと見で80名前後といったところか。男女比は大体9:1。
 5・6級受験者が7割、4級が2割で3級が1割といった按分のようだ。

 自分の受験番号末尾が「045」であったため最低45名はいると踏んではいたが、思いのほか多い。

 今回は午後の部であったが、午前に行われた回も合せると単純にこの倍は受験者がいる事になる。

 自分のような「野球好きのオヤジ」という風体の方が大半であったが、若い女性や白髪頭のご老人なども見受けられ、野球ファンの幅広さを改めて実感させられる。 


 定刻より少し早くスタートした試験。

 4択というからてっきりマークシートだとばかり思っていたが、解答用紙に正解の数字を記入する形式であった。

 5・6級は100問50分。1分あたり2問の計算。

 全て公式問題集から出る、という触れ込み通り「あ、これ進研ゼミでやった問題だ…!」的な、見たことある問題が選択肢の並びを変えたり多少中身を変えたりしながらずらりと出題されていた。
 
 別に定員のある相対評価の試験ではなく、あくまで一定の合格ラインを超えればいいはずなのだが、お隣の方の進捗が気になるのは試験独特の空気感のなせる業か…。

 とりあえず一気に最後まで解いて所要時間15分程度

 既にここに来るまでに自分の軽率さを痛く再認識させられているので、かなり真面目に見直しをする。

 開始30分を経過したあたりで「できた方は退出してどうぞ」と声がかかり、半分くらいの方が答案を置いて退出。自分もとりあえず教室をあとにする。
 

 試験の手応えとしては、確信を持って答えた問題が89問少々迷った問題が11問
 あまり真面目に試験勉強に取り組んでいない事が容易に伺える。

 その11問が全部外れていたら5級の合格ライン正答率90%に達しないが、一応二択までは絞れはしたので、一つか二つくらいは当たっているだろうと思う。

 が、軽率な自分を全く信用していないので、確信を持って答えた89問の中に勘違いやケアレスミスがきっとあるだろう事を考えると、全く油断はできない。

 約1か月後の合格発表まで、大して人事は尽くしていないが天命を待ちたい。


 とにもかくにも初めての『野球知識検定』の試験終了。

 「終わったあと答え合わせはするな」と「ドラゴン桜」でも言っていたし、今更当たった外れた言っても結果は変わらないので、ただぼんやりと試験時間の終了を待つ。

 

 で、試験終了後の受験者特典、プロ野球OBによるトークショー

 運よく、というか皆さん控えめだったためか、労せず最前列のど真ん前というベストポジションにちゃっかり着座し拝聴する事に。

 本日のゲストは「フォークの神様」こと杉下茂氏

 $監督のささやき戦術-杉下茂氏

 今年米寿を迎えられるという大正生まれのおじいちゃんではあるが、やはりデカい
 そしてさすが指が長い。

 トークショーは聴衆の質問に対して杉下氏が答えるというQ&A方式だったのだが、全体的に質問者の意図とは関係ない、おじいちゃんが喋りたい事を自由に喋る、という体裁で進行。
 司会のおねえさんも舵取りに少々手こずっていた。

 内容を細かく記載していくとべらぼうに長くなるので割愛させて頂くが、職業野球と呼ばれていた時代からを過ごしてきた方の体験談は非常に面白く、神田生まれの江戸っ子らしい語り口は87歳のという年齢を感じさせない矍鑠としたものであった。

 やはりフォークの神様ゆえフォークについての熱い提言が多かったが、とにかく繰り返し仰っていたのは「今のプロ野球にフォークを投げる奴はおらん!!あれは全部SFFじゃ!!」という事であった。

 
 約50分間、杉下節が炸裂。まだまだ喋り足りない雰囲気ではあったが、お時間が来て質問コーナー終了。
 ラスト10分で正解者には杉下氏のサインボールがもらえる「茂クイズ大会」のコーナーに突入。

 事前に杉下茂氏に関して下調べをして臨んだのだが、周囲のグイグイ来る雰囲気にのまれて一度も挙手できずただ見守るのみであった。

 しかしみなさん本当詳しい…。

 $監督のささやき戦術-ちょき

 神様のフォーク!!、ではなくこれはクイズ大会後に行われた「茂じゃんけん大会」でチョキを出しているところ

 ちなみにこんな写真を撮っているところから察せられるとおり、自分は初戦で早々に敗退している…。

 
 以上を持って、杉下茂氏のトークショーは終了。

 非常に興味深く為になった1時間であった。


 終了後、めいめい帰路に就くのだが、ほぼすべての方が単身で受験に乗り込んできているため会話が全くなく、人数の割に異常に静かにすっと捌けていった。

 
 結果に関しては分かり次第ご報告したい。

 せっかくなので、現時点では日本で3名しかいないという3級を目指したいと密かに決意する。



 セパ交流戦もラスト2カードを前に、2日間のお休み。

 野球のないこんな日こそ、当スタジアムの「アーカイブナイト」で思い出野球、語る野球に花を咲かせて頂きたい。

 お得なコースや飲放題をご用意して、本日も皆様の当スタジアムへのご来場を心よりお待ちしております。