延命治療 | to weep

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病気のこと、日々のこと。


父が2月11日から入院
入院時は「これはもう最終段階に入ったか」って思ったのですが
今のところ、母によるといつもと変わらずにいるということで
今日、明日という話ではないのですが
「急変」ってこともありますからね。
(病院内、戒厳令が出ているため面会は母1人だけ。
私はスタッフステーションで待機って日々です)

入院の際に看護師から言われたこと
「延命治療はどこまでしますか?」
この単語は知っていたけど、どこから延命治療と呼ばれる処置になるのか?
分からなかったですよね。今もよく分かってないのですけど。
仮に延命治療をしてくださいと言った時に
「もうこれ以上延命治療を続けるのは?」って思った時に
医師に「延命治療を終了してください」と言わなくてはならない。
それを言うことができるのは家族だけ。

1日でも永くこの世にいて欲しいとは思うけど
身体に負担のかかる強い薬を点滴したり
人工呼吸器をつけたり、咽喉栄養法「胃ろう」ってやつですね、
この行為が逆に父が苦しい思いをするのではないか?
私はその考えに至りました。
母に「私は延命治療と呼ばれること全て父にはしなくてもいいと思ってるよ」
こう伝えました。母も同じ考えだったようで
「お父さん、身体全部ダメだからこれ以上何かすることないよ」って。
後日、看護師にこの旨を伝えました。
私にとって恐怖の何ものでもない『姉』には何も言ってないのですよね。
だって怖いのだもの。
仮に姉からガミガミ言われてもガン無視できる自信はあります。
父の体調を気遣う言葉、1つでも投げかけたことがあるなら
姉にも現状を報告します。
ないですからね。
「母と私が決めたこと」ってねじ伏せたら…いいな。

何でも1人でできる元気な親に向かって
「病気になって入院して、そしたら延命治療はどこまでしたい?」って
話すのはなかなか勇気のいることだし、言われた本人も「えぇー!?」って
なると思うのですが、チャンスがあるなら本人を交えて
延命治療の話をして欲しいかな。
私の場合は父とは会話はできるけど肝心な父がその話したことを
即、忘れてしまうので事実上、私と母で決めなくてはならないことでした。
対応、後手後手でしたけど。


ちょっと前にTwitterのフォロワーさんが誰かのツイートをリツイートしました。
その内容はある新聞の投稿欄に
「夫の趣味が料理をすることでそのレシピをメモに残していた。
その夫が大病を患い寝たきりの状態になってしまった。
その時点で夫の所持品をほとんど処分した妻。
何とか退院した際、レシピメモのことを聞かれ処分したと言ったら激怒された。
その日から1週間も経たず夫はなくなってしまった。
レシピメモを処分したことを後悔している」
という投稿。
ツイートした人もそのツイートに対してリプライを送った人も
奥様バッシングですよ。
「その奥さんは旦那様の心まで捨てたのですね。」と。
私、リプライ送ってやろうかと思ったけどその時は堪えました。
私はツイートした人、リプライを送った人に
「アホか」って心底思いました。
「何が心まで捨てたのですね。だよ。ケッ!」って。
私は奥様がやった行動は100%正しいと思っています。
たぶん、ツイートした人もリプライした人も両親がまだお若いから
奥様の行動が理解できないのは容易に分かったのですけどね。

身内で退院の見通しが立たない状況とか寝たきりで何もできないとか
医師から「余命◯ヶ月です」と言われた時、
目の前真っ暗になるのは当然です。
だけど新聞に投稿した奥様がとった行動を起こしてください。
まさに我が家がその状態です。
父が使っていたベッドをぶっ壊そうとしています。
1日でも早くぶっ壊したいです。
仮に退院できたらお布団で寝てくれればいいのだから。
身内が亡くなるってそういうことなの。
「死を受け入れられない」とか塞ぎ込んでる場合じゃないのよ。
しばらく「即決」を求められるのよね。
私自身が瞬発力を高めて行動できているか?って言われると
全然ダメなのだけど。

私の場合は話し合う人が母1人だけだったのでモメることはなかったのですが、
兄弟、親戚がたくさんいて、なおかつ遠方に住んでいる人は
親の延命治療についてこれこれこういう決断をしたって説得なり
できたら事前に話をして欲しい。

若い人にはピンとこない話だけど
私くらいの歳になると
「骨壷の中へ行く日々を過ごしている」って
これが不思議なことにすんなり思えるようになるのよね。
例外なんてないから。
日本にいる限りは最期はみんな骨壷の中だから。