30年以上前にアルバイトしていた病院での
お話です。
250床ほどの中規模病院で、今回のドクターは
週1回、外来に来ていたドクターです。
何かすごいドクターでした。
KO出身で頭が切れすぎるんでしょうか?
当時はまだカルテは紙でした。
カルテを見てびっくり。
飛び跳ねるような?、書きなぐるような?
罫線が入っているのですが、3~4行分くらい使って
書かれているんですが、それも単語だけ。
その単語も読み取れない。ご自分だけわかるという感じ。
普段は別の病院で常勤。夜もどこかのクリニックでパート
されてました。
私の勤務していた病院は「息抜き」だったんでしょうかねえ。
医局で他のドクター相手に毎回大声で漫談?落語?
よくわかりませんが、もう皆さんが大声で笑っている声が
聞こえてきました。すごいエネルギーなんです。
あるドクターが「やや躁なのかなあ」と仰ってましたが、
有り余るエネルギーをものすごい勢いで使っている感じ。
ある時、「ピアノ大好きで」と仰るので、
私「ご自宅で弾かれるんですか?」
ドクター「いえ、ピアノはないんです。」
私「え?どこで練習されるんですか?」
ドクター「ピアノの鍵盤を書いた紙で練習するんです。」
私「え?音を聞くことができないですけど、、、どんな感じですか?」
ドクター「いやあ、練習できますよ。この間も結婚式の余興でピアノ弾きました」
私「結婚式ですか?すごいですね」
ドクター「もう凝ってしまうんで、すごい曲を無心で弾いてしまったら、皆さんから引かれました」
私「はああ、すごかったんですね」
想像してみてください、ピアノの音を聞かずに楽譜を見て指の動きだけを練習して
結婚式でお祝いに難しい曲を弾くという荒業をやってのけるドクター。
凄すぎです。
誰もマネできないですよね。
そんなドクターも人の親。
ある日、なんだかニコニコしています。
目が合ってしまいました。
すると「ムフフ、うちの息子、○○に受かったんです」と
中学受験合格を嬉しそうに話して下さいました。
#医学部受験