ムーンライト・シャドウ | 野球って本当に素晴らしい

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漫画、小説、映像の台詞で一番インパクトがあったセリフ
ブログネタ:漫画、小説、映像の台詞で一番インパクトがあったセリフ 参加中


最近のブログネタはなかなかよいものが多いですね。

参加させていただきます。

インパクトのあるセリフ、たくさんございますが、わたくしが最近ぐっと来たのが、吉本ばなな(現在はよしもとばなな)氏の初期の頃の作品で、氏が大学生の時に書いた「ムーンライト・シャドウ」です。

「キッチン」の大ヒットで多数の海外翻訳もされ、一躍人気作家となった彼女ですが、意外にもあまり本は読まなかったそうです。

そのせいなのか、今まで作家としてはタブーとされてきた斬新な言葉の使い方や表現力が新鮮に響き、多数の読者の心を掴みました。

「ムーンライト・シャドウ」もそんな彼女の独特な世界観で生と死を見つめたファンタジーと言えるでしょうか。

愛する人を突然失ったヒロイン。しかし、彼女にとって現実は思いのほか重く、過ぎていく日々は受け入れがたい。

そんなヒロインの前に不思議な女性、うららが現れ、彼女をあることに誘います。

すべてが終わった時、うららはこう言います。

「別れも死もつらい。でもそれが最後かと思えない程度の恋なんて、女にはひまつぶしにもなんない。」

うららが何気なくつぶやいたセリフ。リアリティーがあり、心にしみました。

生死はいつの世にも必ず小説の題材になるテーマだと思います。

ただ、昨今の流行りのケータイ小説などで乱発するようにこのテーマが扱われているのを目にすると「うーんしょぼん」と考えてしまいます。

氏の小説では、自分の好意や悲しみをあからさまに相手に押しつけず、相手のテリトリーにもむやみに立ち入らない思いやりの心が描かれています。

悲しみは、それを分かち合える人のうちだけで語られ、他人を不愉快にしないし、無関係な人も巻き込まない。

氏の人としての理想の在り方なのかもしれません。

真剣に愛していたことをさらりと伝える素敵な一言だったと思います。