今、ある大学で非常勤講師として講義をさせてもらっている。
初め学生が怖くて
その上、必修授業で無理やり受講させられているクラスの子に
萌え~と合唱でからかわれたりしたので
きっとクラスは崩壊するに違いない
今年一杯でこの仕事も終わりだと
ますます恐怖感がつのった。
それが、その動物園のような状態から
徐々に整理整頓され、眠る子もいない(但し携帯をいじっているのはいる)
楽しいクラスに変貌しつつある。
何故か?
それは毎回授業初めに行う席替えのせいだ。
私はこちらの主導で番号を振り当て
きちんと席に着かせるということを彼らが受け入れるとは思わなかったのだが
してみると、意外と素直に従い、いつもの仲良しグループを離れて
強制的に組まされたペアとの共同作業を真面目に行う。
名札を付けさせているので、顔と名前も段々一致してきて
キャラクターもつかめるようになった。
やはり大学生ですものね、小中学校とは違うのだ。
きちんとした場所でふさわしい立ち居振る舞いと会話ができることが
どれだけ今後みんなの役に立つかということを
愛を持って伝えることがテーマだ。
しかもそれは一朝一夕には身につかない。
良い個性をいかんなく発揮するための障害となるのは
無意識に行っているしぐさだったり頻繁に使うボキャブラリーだったり、と
案外つまらないことなのだ。
学生を見ながら、心の中ではいつも息子のことを振り返っている。
あの子の立ち方・歩き方・服の着方・・・
彼は彼なりにオーディションという実践の場で
図らずもさまざまな角度から自分を試されている。
私が彼に学生に向かうように手取り足取り教えることはない。
彼には体験の場を多く与えるよう考えるだけだ。