アイドルとしての安室奈美恵 | 真面目に脱線話@リンガランド英語塾

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安室奈美恵さん引退。


アイドル研究をやっている身からすると、彼女が 40歳まで生き残り、それどころか、「国民的スター」に近い地位を保ち続けたことは、奇跡に近く感じる。



ただ、いくつか重要な要因はある。



まず、彼女が歌でデビューしてからかなり早い時期からスターであったこと。


とくに、飛ぶ鳥を落とす勢いだった小室哲哉さんプロデュースの「小室ファミリー」の中核として、小室さんがもっとも才能を発揮した時に、デビュー後の数年を過ごせたことは幸運だった。


ただ、安室さんは、小室さんが表現の壁にあたって停滞したときに、それに巻き込まれずに、トップを保ち続けられたわけで、他のファミリーメンバーとは違うところがあった。



ほかのメンバーは自己表現を小室哲哉に託していたところがあったが、安室さんには表現の才能があった。だから、いつのまにか「小室作品を通して自己を表現する」という、アーティストが本来持つべき能力があった。



これには、沖縄ですでにプロとしてショウビズの基礎を作っており、自分のスタイルを自分なりに見つけたいたことが大きかったのだろう。



だからこそ、安室さんは女子高生に真似され、憧れられた。自分のスタイルをすでにこの時期に確立しており、小室作品でなくても自己表現できる「表現のプロ」であったからだ。



むしろ、多くのクリエーターが安室奈美恵に自分の作品を「演じてほしい」というレベルに切り替わっていた。
 

 

それとともに、安室奈美恵も表現能力のレベルを上げた。



彼女は最初から「女の子のための女性アイドル」だった。松田聖子が典型的なアイドルでありながら、生き方をブレさせず、「アイドル」のまま進みつづけ、最後は「女性のアイドル」になったと述べたことがある。



安室奈美恵はその進化形であり、最初から「女性のための女性アイドル」が成立していた。たいへんな稀有ことである。それは彼女が最初から男社会に迎合せず、「女性から見たときのかわいい」を表現していたからだ。



女性の言う「アムロちゃんかわいい」は男性には分からない。そこに「女の子」を演じる「媚び」というものがない。

 

 

だから、女性には「アムロちゃんはかわいいし、かっこいい」が成立する。かわいいのに、男に媚びないかっこよさがあるからだ。



ただ、ここ数年の安室奈美恵さんには、「何かを背負っている」という印象がある。



それが何かわからないが、たぶん、自分が「あの安室奈美恵である」ということ、そして、「これからも、ずっと安室奈美恵であり続けなければならない」ということがしんどくなったのだろう。



彼女にはもともと成功するタレントがもつ「ギラギラして肥大化した野望」というものが一切ない。だからこそ、ナチュラルに見えて、いくらトップに上り詰めても、「大物感」なかった。いつも「私のアムロちゃん」でいられた。野心の小ささは、透明感につながる。



ただ、たしかに、ダンス主体で休む間もなく歌いつづけるスタイルで40過ぎてもやり続けるのは、かなりしんどいだろう。



蛇足になるかもしれないが、もう1つ言っておきたい。



彼女が「沖縄」であり、「翁長知事に関わったことがある」だというだけで政治利用しようとしたマスコミや勢力があった。それが彼女の引退を早めたのはおそらく間違いない。



政治的なメッセージを期待した汚れた大人は、今後は黙って、彼女を利用することは諦めてほしい。政治的な考え方より地縁や血縁を大事にする沖縄の地で、ひとりの知事を関わったことにどれだけの意味があるというのか。



彼女が見つめているのはいつも彼女のファンであって、これから見つめていくのは、彼女のファンが喜ぶような「次」だ。
 

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