今更ながらETCの取り付け | ビッグスクーターのある生活

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スカイウェイブで房総を中心にツーリングする中年リターンライダーのオートバイライフ

ツーリングに行くと一番面倒なのが有料道路の料金支払いです。カードが使えるようになり、スクーターですとグローブボックスにカードをしまうなどすれば、現金を支払っていたころより格段に便利にはなりました。しかし、グローブをはめた手でゴソゴソすること、後続車両への迷惑を考えるとETCを利用するに越した事はありません。

二輪用のETC車載器も日本無線1社からのみ発売されているものの、昨今の高速休日割引で入手が困難。しかも非常に高価で(自分で取り付け不可で、工賃込み5万円くらい)、キャンペーンなどでタダ~数千円で入手できる車用のETC車載器と比較するまでもなく購入する気にはなれません。

そこでひそかにブームとなっているのが、軽四輪と2輪の料金が同じという理由で車用のETC車載器を一旦軽四輪で登録し、そのままバイクに載せてしまうという荒技。「自主運用」と呼ばれ、結構実施している人も多いみたいです。

もし「自主運用」に違法性がないのなら、自分も「自主運用」しようと調べてみました。
高速道路の料金徴収に関する法律は「道路整備特別措置法」です。

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第1条 この法律は、その通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を行う場合の特別の措置を定め、もつて道路の整備を促進し、交通の利便を増進することを目的とする。

第二十四条の3 会社等又は有料道路管理者は、この法律の規定により料金を徴収することができる道路について、料金の徴収を確実に行うため、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の認可を受けて、料金の徴収施設及びその付近における車両の一時停止その他の車両の通行方法を定めることができる。
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簡単に言うと、料金を徴収するための措置を定めて、道路を整備しましょうというのがこの法律の目的です。そして、あくまでも「料金の徴収を確実に行うため」に車両の通行方法について会社が定めることができるとなっています。

この通行方法を定めるために「共用約款」があり、さらにその細則を定めた「ETCシステム利用規程」があります。その「ETCシステム利用規程」に問題の規定があります。

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第4条 3 ~車載器を他の自動車に付け換えた場合等セットアップされている情報に変更が生じた場合には、再度セットアップをしなければいけません
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しかし、同規定内には、罰則の項目が一切定められていません。ですから、自主運用が罰金の対象となったり切符を切られたりすることは絶対にありえません。

ま、当たり前と言えば当たり前ですね。法律の趣旨は「料金の徴収を確実に行う」ことですから、料金の徴収が確実に行われているのに、処罰することは法律の趣旨に反します。罰則の適用される事象は法第24条第3項での「料金の徴収を確実に行う」ことができなかった場合のみです。

詳しくは行政指導担当の公務員が検証したページをご覧ください。

しかし、罰則がないとは言え規定違反です。自主運用を行う事を推奨している訳ではありませんので、自主運用をされる場合は、何があっても自己責任でお願いします。


という事で、軽四でセットアップしたETCを自前で取り付けました。

とはいえ、ETCの取り付けなんて簡単です。単純に配線1本をつないで1本をアースするだけ。問題はどこから電源を取るかですが、幸いスカイウェイブにはシガープラグがあります。それを利用することにしました。

また。バイクのあちこちに穴をあけたり、カウルを外したりするのも大変ですので、必要最小限の加工で取り付けられ、いつでも元に戻せるようにしてあります。

まずETCの電源をシガープラグから供給できるように改造します。シガープラグは「エーモン工業R448プラグTYPE S」をホームセンターで購入(600~700円位)。
true-エーモン・プラグエーモン工業R448プラグTYPE S
私の用意したETCは古野電気アンテナ分離型J-HP101B。黒の電源コードにはオス側のギボシ端子が始めから付いていましたので、アース端子になっている黒緑のコードをぶった切って、メス側のギボシ端子を取り付けます。あとはシガープラグ側のギボシ端子と繋げるだけ。

ビッグスクーターのある生活-ETC配線図


注意点はギボシ端子の取り付けの際と、端子を接続する際にしっかりかしめること。できれば電工ペンチでしっかりかしめましょう。「エーモン工業ターミナルセット」があれば、ギボシ端子も電工ペンチも付いているので便利です。
true-エーモン・ターミナルセットエーモン工業ターミナルセット
また、シガープラグにはハンダで電線を接続するタイプもありますが、そのタイプは振動でハンダが割れる場合もありますので、避けた方が無難です。もちろん、メーカーはシガープラグへ加工することは推奨しておりません。加工される場合はETCの自主運行同様自己責任でお願いします。


古野電気のJ-HP101Bはダッシュボード上にアンテナを設置するタイプですので、カウルの中に貼付けると裏返しになったり、電波の放射範囲が問題になりそうな気がするのと、カウルの取り外しが面倒なので、防水処理をしたアンテナをハンドルポスト脇に両面テープで固定することにしました。アンテナの防水処理はコーキング剤でアンテナとコードの接続部分をカバー。アンテナの底部の接続面は少し大きめに切ったブチルゴムでしっかりとカバーし、さらにビニールテープでぐるぐる巻きにしました。アンテナを設置後メーター下のガイドを取り外し、そこからアンテナコードを下に落とします。

ビッグスクーターのある生活-ETCアンテナ



フロントとランクを開けてバッテリーを外します。バッテリーの太いコード取り出し口から、さきほどのアンテナコードをトランクに引き込んでバッテリーを元通り取り付けます(言わずもがなですが、バッテリーの取り外しはマイナスから、取り付けはプラスからですよ)。バッテリーのフタを閉める時にアンテナコードを圧迫するので、カッターナイフとヤスリでコードが通る隙間をつくりました。

ビッグスクーターのある生活-ETC設置状況

ETC車載機はフロントトランクのフタ、左側にマジックテープで固定しました。ここで問題が発生! スカイウエィブのシガーソケットはフロントランクのフタとのクリアランスが少ないので、先ほど取り付けたプラグではフタが閉まりません。どのみちカーナビも使うので、その電源も必要ですので、オートバックスでツインソケット(600~1000円)を購入し、そちらに接続することで回避しました。
true-ツインソケットツインソケット

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