散らかったテーブルや床を見て
悲しそうな顔をするウエイトレスの子。
彼女は、高校生で、
このレストランのオーナーの娘。
両親のベトナム料理・中華料理のお店を
いつも手伝っている。
友達と来ていて、食べ終わった私は、
そんな彼女を見るともなく見ていた。
どこから片付けようかと思っている彼女と、
私の目が合い、
私がクスッと笑うと、
2、3秒後、関を切ったように
うふふふ〜
あはははは〜
と二人とも吹き出す
ウエートレスの子:
「お客さんに『散らかしてごめんね』
と言われた時には、
私、表情を変えなかったつもりだけど。」
私:
「上手に感情隠してたわよ。よくやったわ。」
そして、
ふふふふ、あはは〜、
と笑い続ける私たち。
そのお客さんは、
三十代後半くらいの女の人で、
幼稚園から小学校低学年くらいの子供を
6人も連れてきていた。
彼女は、店を出る時に、私にも
「うるさくてごめんなさいね。」
と言って出て行った。
そのお客さんも大変だろうと思う。
自分が食べる時間なかったかもしれない。
でも、お店の子も片付けるの嫌だろうな。
なんで二人で笑い出したのか、
理由ははっきりわからない。
散らかし具合もすごかったし、
その子が表情隠してたけど本当は嫌だったこととか、
お客さん去ってからは顔に出ちゃったこととか、
片付けるの大変なこととか、
すべてがネガティブなことなんだけど、
なんだかおかしかった。
もしかしたら、
そういうのをすべて共有した感覚が、
おかしかった?楽しかった?のかもしれない。