ショパンコンクールアジア大会の続きです。
いよいよ海君の演奏が始まりました。
曲はドイツ民謡「スイス少年による変奏曲」
全国大会のように後半ボロボロにならないように出だしも落ち着いているようでしたが、ママも見ているだけで緊張でどうにかなりそうで、舞台袖のモニターをじっとくいいるように、見つめていました。本当にコンクールでピアノを弾く事って凄いことだよね。
大きなミスもなく、2カ所だけ2重音?かすかにそうなったかなあって思いましたが、何とか最後まで弾ききりました。アジア大会では演奏カットはなく、全部弾くことができました。
笑顔で戻ってきた海くん。ばっちりだったよね
すごく上手だったよ~前のようなミスもしなくて本当に良かったよね。
ほっと安心して、晴れ晴れとした気分になりました。これでやっと長い長いコンクールが終わったのです。
後は、結果発表のみ。2時間くらい時間があったので、近くのデパートに足を運び時間をつぶすことにしました。夕食をとる予定でしたが、全員おなかがいっぱいで食べられなく、お昼のハンバーグがまだ胃にもたれている感じ。
仕方なく買い物になりました。
新百合ヶ丘周辺って人が歩いていないなあって思っていたら、駅周辺にみなさん集まっていました。
駅の周りのショッピング街はイルミネーションがとても綺麗でキラキラ輝いていました。
そして、結果発表の時間が近づき会場へとまた戻りました。
少し審査が長引いているようで、随分会場で待ちました。
発表前の海くん、呼ばれるといいな~
ママは、絶対に名前を呼ばれるに違いないと心の底で思っていました。呼ばれるとしたら、金賞は無理にしても銀賞か銅賞は期待したいです。
受付の時に他の子の演奏を聴いたときに、皆さんどの子もお上手でしたが、「スイス少年」本当にとても難しい曲をあれだけ軽やかに煌びやかに美しく弾けたのだから、海くんも決して劣っていないという自信がありました(とことん親バカです)
しかし、いざ発表となるとまた緊張でいっぱいになり、鼓動がどんどん速くなるのがわかりました。
ずっと心の中で名前が呼ばれますようにとお祈りしました
先ずは奨励賞。どんどん名前が呼ばれ立ち上がり舞台袖へ上がる子供達。
その中に、あの幻想即興曲を弾いたタイから来た彼が呼ばれました。
わぁ~奨励賞なんだ~。
その後奨励賞の発表は以上で終わりですと言われました。
奨励賞では名前を呼ばれなかったけど、海くんも名前を呼ばれていた子には決して負けていなかったと思うから、じゃあもしかして銅賞以上で呼ばれるかもしれない。ますます期待に胸がふくらみました。
さあ銅賞の発表です。どんどん名前が呼ばれ、たくさんの子達が舞台に上がって行きました。ここでもとうとう海くんは名前が呼ばれませんでした。
えーうそでしょ?まさか銀賞という気持ちと、お願い呼ばれて
とずっと祈る気持ちとでずっと下を向いて手を握りしめていました。
すると、以上で銀賞は終わりです。
あら。。。金賞は、絶対ないと思うけど・・・・・。
そして金賞が4名呼ばれ、表彰台にあがりました。この時、全身にとても冷たい感触が走りました。駄目だったね。お互い顔を見合わせました。
結局海くんは最後まで名前を呼んでもらえなかったのです。
最後に、パレチニ教授からコメントをいただきました。このコンクールは特殊で、先生の指導もそうですが、本人ができるだけ忠実にショパンを表現できるか、ショパンを表現できた子が選ばれたようでした。海君には、表現がまだまだ、全く足りなかったようです。
海外の先生から見れば、ショパンの雰囲気が感じられなかったという事だったのですね・・・。今まで表現だけはいつも高い評価をいただいていたと自信を持っていたのに・・・。
なんだか、すごくはりきってい分、落胆も大きかったです。
そして、すごく前の方に家族で座っていたので、表彰の子達の写真撮影が始まり、その隙に立ち上がり、帰ろうとする時のすごく残念な気持ちがあまりに惨めでした。海くんがこんなに頑張ってきたのに、こんな気持ちになるなんて、ますます自分が卑屈になりました。
会場外へ出ると、表彰されなかった子達の賞状がたくさん机の上に並べられていました。努力賞と参加賞と書かれています。努力賞の方が上です。せめて努力賞でいて。そう願いつつも、海くんの賞状を見つけると、
『参加賞』と書かれていました。
あ~あ。と残念な気持ちでいっぱいな時、なにやら人だかりが。そこへ行くと、なんと、みんなのランキングです。はあ~もしかして順位
全員の順位が掲示板に貼ってありました。参加賞で海君は5番目の位置でした。みんな口々に「厳しいよねえ」などと言っていました。
コンクールで上位をとることの難しさを改めて知った日でした。今までは、色々な事を乗り越えてきました。色々なコンクールも経験し、目標も達成して順調に進んできました。そして、夢であったショパンコンクールへ出られるとは、思ってもいませんでしたが、こうして出場することができ、アジア大会まで進めただけでもありがたい事かもしれません。簡単に三賞入賞だなんて思ってはいけませんね。そう思った自分がとても恥ずかしいです。
帰りは、虚しい気持ちの中で、速やかにその場を立ち去り、車に乗り込むと、横浜にある、「パン・パシフィック横浜ベイホテル東急」へ向かいました。
この日はホテルへ宿泊し、翌日は、横浜八景島シーパラダイスで思いっきり遊びます夕方には、藤子不二雄ミュージアムに行き、帰宅する予定です。
コンクール会場は川崎、ホテルは横浜、ちょっと離れていますが、横浜の方がたくさん綺麗で広い部屋のホテルがあり、家族で泊まるには最適なので、このホテルにしました。すごく豪華で、外からの景色が抜群。大きなイルミネーションでキラキラした観覧車がずっと見えます。ママは一番窓側でこの観覧車を見ながら眠りました。途中目が覚めると観覧車がいつまでも光っていて、とても綺麗。幻想的で本当に癒されました
実はこの2人寝たふりなのですダッフィー君とシェリーちゃんは、家から持ってきたものです
2人ともほんとうにお疲れ様 ゆっくり休んで明日は思いっきり遊ぼうね~