今日の新聞には、「造山古墳」での発掘調査の記事がありました。

この造山古墳の発掘調査は、2016年から続いていて、古墳の正確な範囲と形状を知るための発掘調査だそうです。

これまでの調査では、「周濠」が確認されたり、石室に使われたと思われる石が発見されたという記事を、これまに、見た記憶があります。

ちなみに、こちらは、以前、造山古墳を訪れた時のもの。

 

今回の発掘調査では、前方部で「葺き石」が確認されたということ。

また、前方部は、二段目までが、元の丘だったということが、確認をされたそう。

 

吉備にある巨大古墳、「造山古墳」と「作山古墳」は、元々、そこにあった丘を成形して、築造されているんですよね。

つまり、丘を削ったり、土を盛ったりして、古墳が作られている。

 

こちら「造山古墳」です。

図の下が、東になる訳ですが、やはり、住宅地となって、古墳は、かなり、破壊されている。

 

 

ちなみに、こちら「作山古墳」です。

作山古墳に比べると、かなり、形状が、いびつな感じ。

 

こうやって、測量図を比べると、造山古墳は、十分な時間、労力をかけて、古墳が成形されていることが、よく分かる。

それに比べて、作山古墳は、どうも、成形が甘い。つまり、手抜きをされている印象。

 

なぜ、このような差があるのでしょうね。

やはり、吉備の権力者の力が、相当に衰えたから、と、言うことになるのでしょうか。

 

ちなみに、作山古墳の左側にある緑色の部分は、本来なら削り取られるはずの丘の一部が、そのまま、残されている。

個人的には、これが、大きな謎なんですよね。

やはり、ただ、単純に、労力を惜しんだ、と、言うことになるのでしょうか。

それとも、何か、他に理由があったのか。

 

先日、エジプト考古学者の河江さんのYouTubeチャンネルを見ていると、興味深い話をしていました。

それは、盗掘者についての話で、盗掘者は、当然、お宝を求めて、「墓荒らし」をする訳ですが、どうも、この盗掘者、石棺は「ダミー」で、その下に、お宝が埋まっているのではないかと考え、その石棺を破壊してしまうケースがあるそうですね。

 

さて、そこで、造山古墳の前方部の上の神社に置かれている石棺ですが、やはり、盗掘者が、造山古墳の中で見つけた石室から、持ち出したものなのでしょうかね。

その下に、何か、お宝が隠されているのではないかと、盗掘者が、思ったとか。

しかし、この造山古墳の石室は、竪穴式でしょうから、そこから、石棺、それに、蓋を、石室から取り出すというのは、かなりの労力ですよね。

わざわざ、盗掘者が、そのようなことをするのかどうか。

しかし、他の古墳にあったものを、ここまで持って来るというのは、更に、労力が必要なはずで、わざわざ、そのようなことをするとは思えない。

やはり、謎ですね。