藤子不二雄さんの漫画「オバケのQ太郎」に登場し、人気キャラクターになった「小池さん」ですが、「オバケのQ太郎」の中には、この「小池さん」を主人公にした話も、いくつかあります。
その中でも、個人的に、好きなのが、「上にドがつく小池さん」です。
目覚まし時計のセットを間違えたQちゃんは、早朝に、目を覚ます。
せっかく、起きたので、外を散歩していると、どこかから帰宅をする小池さんを、見かける。
「夜中に仕事をするのも、楽じゃないや」
と、小池さんは、つぶやきながら、家に入る。
夜中に仕事って、何をしているんだろうと、Qちゃんは思う。
家に帰り、正ちゃんに話をすると、「そういえば、以前、上に『ド』がつく仕事をしていると聞いたことがある」と、正ちゃんは言う。
夜中の仕事で、「ド」がつくといえば「ドロボー」か、と、Qちゃんと、正ちゃんは考え、小池さんの生活を、密かに、観察することに。
すると、家の中から、小池さんが、スケールの大きな、物騒な話をしているのが聞こえる。
「ドロボーじゃなく、どこかの国の、スパイかも」
と、Qちゃんと、正ちゃんは考え、正ちゃんは、怖くなって、小池さんの行動を探るのを止めることに。
そんな、正ちゃんを尻目に、Qちゃんは、小池さんの行動の観察を、続行。
Qちゃんは、夜中に、家から出かける小池さんの後を、ついて行く。
そして、突き止めたのが、あるビルの中の一室で、「動画」、つまり、「アニメ」を作る会社で仕事をしている小池さんだった。
と、言う、お話。
小池さんのモデルとなった鈴木伸一さんは、アニメーターですよね。
そして、「オバケのQ太郎」という漫画は、鈴木伸一さんを始め、藤子不二雄、石ノ森章太郎さんら、トキワ荘の仲間たちで作ったアニメ制作会社「スタジオ・ゼロ」で、描かれたもの。
この一話は、この事実を、モデルにしたものでしょう。
さて、「アニメ」は、日本を代表する産業ですが、その製作現場で働く人たちの給料は、非常に、低く、労働も過酷だということが、以前、問題になっていましたよね。
いわゆる「やりがい搾取」の状態になっている。
つまり、「好きなこと、やりたいことを、やっているのだから、給料が安くても、労働環境が過酷でも、我慢をしろ」という話。
しかし、これでは、続かないですよね。
その環境は、改善されたのでしょうか。
僕が、高校生の頃だったと思いますが、当時、雑誌に、アニメのセル画をトレースする、今で言うところの在宅ワークの広告が、よく掲載されていたんですよね。
興味は、あったのですが、結局、手を出すことは無かった。
今、アニメは、セル画ではなく、全部、コンピューターで、絵を描いているのだろうと思います。
アニメに詳しくはないので、具体的に、どのようにして、アニメが制作されているのかは、知りませんが、やはり、CGなどが、メインになっているのでしょうか。
個人的に、大好きなアニメ映画「人狼」は、「プロダクションIG」が、最後に制作をした、セル画のアニメだという話。
これからは、AIが、アニメを作るということになるのでしょうかね。