今、太平洋戦争で活躍をした駆逐艦「雪風」を主人公にした映画が、公開されているようですね。
面白いのでしょうか。
そして、それに関連して、雑誌「歴史街道」の今月号の特集は、この駆逐艦「雪風」です。
この駆逐艦「雪風」に関しては、「奇跡の駆逐艦」として、あまりにも有名で、様々な戦記物に取り上げられているので、戦史ファンとしては、馴染み深いものでしょう。
この本、子供の頃に読んで、とても、良かった。
この本にも、駆逐艦「雪風」の戦歴は、詳しく、取り上げられていた。
さて、雑誌「歴史街道」の特集記事の中で、個人的に、興味を持った話が、二つ。
一つは、当時の「対空戦闘」についての話。
記事の著者が、当時、別の駆逐艦に乗っていた人から聞いた話として、「自艦を攻撃してくる敵機に対して、その機体を、直接、狙って銃撃をするよりも、敵機が、爆弾をリーリースする絶好のポイントをめがけて銃撃をするのが効果的だった」と書かれていました。
つまり、急降下爆撃機が、自艦をめがけて飛んでくる時、その急降下爆撃機自体を狙うのではなく、その急降下爆撃機が、爆弾を放つであろうポイントをめがけて、対空機銃を撃つ。
そうすれば、敵機が、弾に当たるのを避けようとすると、敵機の爆弾は、自艦には当たらない。
また、敵機が、爆弾を正確に放とうとすると、敵機は、対空機銃の餌食になる。
なるほど、そう言われれば、もっともな話。
しかし、この考えは、上層部に進言をしたものの、取り上げられなかったということ。
硬直していた組織が、よく分かる。
もう一つは、戦後の駆逐艦「雪風」の話。
戦後、駆逐艦「雪風」は、賠償として、中華民国に引き渡されることになる。
そして、駆逐艦「雪風」は、「丹陽」と名前を変えて、中華民国の主力艦として活躍をする。
日本との戦争の後、中華民国は、中国共産党との戦争が、再開される訳で、中華民国は、中国共産党に敗れ、台湾に逃げることに。
この戦争でも、「丹陽」は、活躍し、生き延びる。
そして、「丹陽」が、退役を迎える時、日本では、この「丹陽」、つまり、駆逐艦「雪風」を、返還して貰おうという運動が、国内で高まっていたそう。
そして、実際に、中華民国と交渉をしていたそうですが、駆逐艦「雪風」の返還は、実現しなかった。
もし、駆逐艦「雪風」が、返還されていれば、今でも、記念館として、戦艦「三笠」のように、日本のどこかで、保存、展示されていたでしょう。
惜しいことですね。
さて、この「雪風」という名前。
こういう小説が、ありますよね。
小説「グッドラック・戦闘妖精・雪風」。
この本、とても、面白いという話を聞きます。
しかし、読んでみたいと思いつつ、なかなか、手が出ないんですよね。
理由は、アニメ「戦闘妖精雪風」が、とても面白いと聞き、昔、レンタルで借りたのですが、個人的には、あまり、面白いものとは思えず、途中で、挫折をしてしまったから。
この戦闘機の名前「雪風」は、当然、駆逐艦「雪風」から取られたものなのではないですかね。
やはり、アニメと原作では、かなり、内容が異なるのでしょうから、小説は、面白いものと思うのですが、買って、読もうかどうか、悩ましいところです。