玉野市にある「日比精錬所」にある山の上に、三本の煙突があります。
その中の、もっとも古い煙突「太郎煙突」が、撤去されるという記事が、以前、新聞に掲載されていました。
日比精錬所にある三本の煙突を、北東方面から見た風景。
この煙突には、古い順に「太郎煙突」「次郎煙突」「三郎煙突」という愛称があったのを、その新聞記事を見て、初めて、知りました。
そして、最も、右にあるのが、今回、撤去されることになった「太郎煙突」です。
すでに、撤去に向けて、覆いがかけられているのが分かります。
こちらは、西側から見た「太郎煙突」です。
こちらは、東から。
この太郎煙突が設置されたのは、大正4年(1915)、鈴木商店が、日比精錬所の経営権を取得した時のこと。
翌年には「日本金属」という会社を設立し、山口県の彦島精錬所と共に、稼働を始める。
その時に、溶鉱炉と、それに付属する大煙突「太郎煙突」が、建設される。
ちなみに、この太郎煙突は、二本目の「次郎煙突」が設置された時に、撤去される予定だったそうですが、地元住民の強い要望により、残されたそうです。
それだけ、地域の風景の一つとして、愛着を持たれていたということでしょう。
この「太郎煙突」は、レンガ造りだそうで、高さ60メートル、幅は、最大11メートル。
撤去作業は、4月に始まっていて、来年の3月に、終わるそうです。
古い物が撤去されるのは寂しいですが、老朽化ならば、仕方が無いところですね。