漫画「ドラえもん」のコミックス、第11巻。
この中に、「化石大発見」という一話が、収録されています。
のび太と、ドラえもんは、崖を掘っている老人を見つける。
何をしているのか尋ねると、「化石を掘っている」と言うので、のび太と、ドラえもんも、興味を持って、掘り始めたところ、老人に、怒られてしまった。
そこで、のび太と、ドラえもんは、ある事を、思いつく。
貝殻や、魚の骨を、土に埋め、「タイムふろしき」をかけて、化石にする。
それを持って、崖に行き、老人に見せると、老人は、非常に、驚いて、その化石を、本物と信じてしまった。
のび太と、ドラえもんは、今日は、エイプリルフールなので、更に、イタズラをしようと、ゴミ捨て場のゴミを、土に埋め、「タイムふろしき」をかけて、化石にする。
その、ゴミの化石を持って、崖に行くと、老人は、居なかった。
そこで、のび太と、ドラえもんは、崖に、その、ゴミの化石を、埋めておくことにする。
そこに、老人が、娘を連れて、戻って来た。
娘は、のび太と、ドラえもんに、「父は、子供の頃から、古生物学者になることが夢で、色々な事情があって、それが叶わず、ようやく、今になって、その夢を、始めることが出来るようになったんだ」と、話をする。
のび太と、ドラえもんは、事情を知り、イタズラに後ろめたさを感じる。
のび太と、ドラえもんの埋めた、ゴミの化石を発見した老人は、新種の化石だと、大興奮。
のび太と、ドラえもんは、思い切って、真実を打ち明け、ゴミの化石を、「タイムふろしき」で、元に戻して見せる。
落胆をした老人の前から、こっそりと、姿を消そうとした、のび太と、ドラえもん。
しかし、その「タイムふろしき」の下から、生きた「三葉虫」が、出て来る。
それが、しかも、これまで発見されていない、新種の三葉虫だと、老人は、大喜び。
と、言うお話。
そして、漫画「ドラえもん」のコミックス、第12巻。
こちらには、「ベロ相占い、大当たり」という一話が、収録されています。
手相占いで、みんなのご機嫌を取っているスネ夫を見て、のび太は、ある事を、思いつく。
タイムマシンに乗って、ちょっと、未来へ。
そして、戻って来ると、みんなに「ベロ相占い」というものを、してみせる。
この、のび太の「ベロ相占い」は、大当たり。
当然、みんなは、驚く。
すると、近くに居た、冴えないおじさんが、のび太に声をかけて来た。
「自分のベロ相も、見てくれないか」
おじさんは、文学が好きで、小説を書いているのだが、全く、売れないという。
今後、自分が、作家として成功するのかどうかを知りたいと、のび太に言った。
五年後の未来。
そこで、のび太と、ドラえもんは、おじさんの生活を見てみるが、やはり、小説は、売れず、貧しい生活。
のび太は、タイムマシンで、現代に戻り、おじさんに、正直に、小説は売れないと伝える。
おじさんは、「ようやく、踏ん切りがついた。これからは、商売でもして、儲けよう」と、明るく、のび太に、言う。
のび太と、ドラえもんは、おじさんの将来が気になり、また、タイムマシンに乗って、未来の世界に。
商売をして、成功しているのかと思ったが、おじさんの生活は、ますます、貧しくなっているよう。
のび太と、ドラえもんは、おじさんの家を訪ねて、話を聞く。
すると、おじさんは、言った。
「自分は、やはり、文学が好きだ。小説を書くことを、止めることは出来ない。あれからも、アルバイトをしながら、小説を書いている」
たとえ貧しくても、好きなことを続けたいという、おじさんの気持ちに感心をして、のび太と、ドラえもんは、帰ろうとするが、そこに、おじさんの小説が、賞を貰ったという話が飛び込み、多くの人たちが、取材や、仕事の依頼のため、おじさんを訪ねてくる。
と、言うお話。
どちらも、「夢を追い続ける大人」を主人公にした、良いお話です。
子供の頃には、「夢」があっても、それを、叶えることが出来るのは、ほんの、一握り。
そして、多くの人が、「夢」を諦めて、現実の生活を、生きていかなければならない。
大人になっても、ずっと「夢」を持ち続け、それを、叶えようと、行動をしている人は、少ないでしょう。
大人になれば、自分の能力の限界も、見えて来る。
また、若い時には、十分にあったはずの、時間にも、体力にも、余裕が無くなってしまう。
さて、若い頃の「夢」を、大人になってから叶えた人と言えば、その代表は、やはり「伊能忠敬」ですよね。
五十歳を過ぎて、家業を引退してから、一から、勉強を始め、残りの人生をかけて、日本全国を歩いて、精密な「日本地図」の製作を続ける。
まさに、偉業ですよね。
この「伊能忠敬」については、特に、興味のある人物という訳ではないために、これまで、特に、伊能忠敬についての本を読んだこともなければ、勉強をしたこともないので、あまり詳しいことは知らない。
しかし、昔から、気になっている本が、一つ。
それが、こちらです。
井上ひさしさんの小説「四千万歩の男」。
この小説は、伊能忠敬が主人公のようで、昔、本屋で見かけ、とても、面白そうだとは思ったのですが、とにかく、とても長い小説のようなので、買って、読んで見ようとまでは、思わなかった。
機会があれば、読んで見たいと、ずっと思っているのですが、なかなか、手が出ないんですよね。