漫画「ドラえもん」の第11巻に「名刀・電光丸」という一話が収録されています。
この「電光丸」は、秘密道具の中でも、有名は方ではないかと思いますが、どうでしょう。
電光丸の中には、相手の動きを読むコンピューターが搭載されていて、手に持っているだけで、勝手に、相手の攻撃を受けたり、かわしたりしながら、相手を打ち倒し、勝利をすることが出来るという「刀」です。
恐らく、今の技術で、この「電光丸」のような機械を作ることは、可能なのではないでしょうか。
もちろん、「電光丸」という「刀」だけを作ることは不可能で、作るのは、「刀」を操る「身体」の方。
つまり、「剣術ロボット」とでも、言えるもの。
相手の動きを見る「センサー」を、「AI」によって分析させ、相手の動きを見切って、それよりも早く動けば、絶対に、負けることのない「剣術ロボット」を作ることが出来る。
例えば、「剣道」や「フェンシング」で、こういう「剣術ロボット」を試すことがは出来ないのでしょうかね。
もっとも、「作って、どうするの」という疑問はある。
何か、実用に使うことが出来るよう、応用が出来ないものでしょうか。
例えば、警察官や警備員など、自身の動きをサポートするために、こういうものが、役に立たないものなのでしょうかね。
もっとも、自分の意に反して、身体が動くということになると、かなり、無理があるのでしょうが。
さて、この一話に登場するのが「宮本武蔵」です。
宮本武蔵に影響を受けたジャイアンが、のび太に、決闘を申し込む。
しかし、当然、自身の無い、のび太に対して、ドラえもんが出した秘密道具が「電光丸」です。
「これがあれば、絶対に負けない」
と、ドラえもんは言うのですが、のび太は、信用出来ない。
そこで、タイムマシンに乗って、過去で、腕試しをすることに。
のび太は、そこで、無頼漢の大男を相手に、電光丸で、勝利する。
自信を得て、現代に戻ろうとした、のび太と、ドラえもんを、呼び止めた男が居た。
男は、のび太の、見事な腕前を見て、弟子入りを申し込む。
のび太と、ドラえもんは、何とか、男を、振り切ろうとするのですが、男は、しつこく、ついて来る。
そこで、「全ては、この電光丸のおかげなんだ」と、事実を、打ち明ける。
男は、電光丸を手にして、不思議そうに、眺めるが、そこに、先に、のび太に負けた無頼漢が、仲間を連れて、やって来る。
のび太と、ドラえもんは、慌てて、逃げるが、逃げ遅れた男は、その電光丸を手に、無頼漢たちを、あっという間に、打ち負かしてしまった。
自信を得た男は、のび太と、ドラえもんに感謝をし、自分の名前は「宮本武蔵」だと告げて、去って行く。
別れた後で、のび太と、ドラえもんは、男が、電光丸を、持っていったことに気がついた。
と、言うお話。
つまり、宮本武蔵は、「電光丸」を持っていたから、強かった、と、言うことになる。
さて、宮本武蔵と言えば「五輪の書」が有名ですよね。
随分と昔に、一度、読んだことがある。
内容は、あまり、覚えていない。
しかし、印象に、残っていることが、いくつか。
剣の「構え」というのは、基本的に、「上段」「中段」「下段」「右脇構え」「左脇構え」の、五つ。
この、五つの構えから、剣を、振り上げて、振り下ろすのが、剣術の基本。
そして、剣術というものは、相手の動きに合わせて、臨機応変に、対応するもの。
決まった「型」というものは、必要ない。
もう一つ、「剣術」について書かれた本として、有名なのが、柳生宗矩の「兵法家伝書」。
こちらも、昔、読んだのですが、内容は、やはり、あまり、記憶にない。
しかし、こちらの方は、「柳生新陰流」の、基本的な、「型」の説明も、書かれたあったように記憶しています。
しかし、「五輪の書」にしろ「兵法家伝書」にしろ、重要なのは、剣を遣う時の「心」の問題です。
柳生宗矩は、禅僧である「沢庵禅師」と、深い、繋がりがあったことで有名。
吉川英治の小説「宮本武蔵」でも、この「沢庵禅師」は、武蔵を、導く人物として、登場する。
恐らく、史実としては、宮本武蔵と沢庵禅師は、関わりは、無かったのではないかと思うところ。
この「剣術」と「禅」は、非常に、深い、関わりを持つ。
剣術に限らず、何事も、かなりのレベルまで、技術が向上したら、後は「心」の問題です。
山岡鉄舟が、浅利又七郎という「一刀流」の達人に勝つために、「禅」の修業に打ち込んだのは有名な話。
山岡鉄舟については、また、改めて。