さて、この本から。
いよいよ、「ダビデ」の登場。
元々は、羊飼いの子供。
文武に優れ、容姿に優れ、音楽に優れ、その他、あらゆる面で、理想的な人物。
サウル王に仕えることになる。
イスラエルの強敵、ペリシテ人との戦いで、活躍。
巨人「ゴリアト」を、一騎打ちで倒し、イスラエルを勝利に導く。
一躍、名声を挙げたダビデだが、それによって、サウル王の妬みを生むことに。
サウル王は、ダビデ殺害を目論みますが、計画は、ことごとく失敗し、ダビデは、その間、ますます、名声を挙げる。
最終的に、ダビデの真摯な態度と、訴えで、サウル王は、ダビデを許すことになる。
そして、サウル王は、ペリシテ人との戦いで、戦死。
サウル王の死を知ったダビデは、王として、帰還。
しかし、サウル王の子、「イシュ・ポシェト」も王となっていたので、両者は、対立。
この争いに勝利し、ダビデは、イスラエルの王となる。
ダビデは、王国の首都に「エルサレム」を選びます。
ダビデは、ここに王宮を建設。
そして、モーセから伝わる「神の箱」、「契約の箱」を、そこに運び上げる。
今の「エルサレム」につながる起源は、ここにあったんですね。
エルサレムは、「神」の都となる。
さて、あまりにも完璧な人間に見えるダビデですが、女性関係には、なかなか、問題があったようですね。
大勢の妻に、大勢の子供を産ませている。
子供たちの間のゴタゴタが、大規模な反乱を巻き起こし、一時は、ダビデが、エルサレムを脱出するような事態にもなっているようですが、結局、反乱軍は自滅し、ダビデは、国に戻る。
また、出征している兵士の妻に手を出し、子供を産ませたりもして、問題になっていますが、最終的に、その子供、「ソロモン」が、ダビデの後を継ぐことになる。
ダビデによって、イスラエルの版図は、大きく拡大。
それを受け継いだ王、ソロモンは、イスラエルの繁栄を築きます。
ソロモンは、「知恵王」として有名だそうですね。
有名な「ソロモンの裁き」は、知っている人も、多いでしょう。
ある時、二人の女性が、一人の子供に対して「自分が、母親だ」と主張して譲らない。
それを裁くことになったソロモンは、剣を取り出し「子供を、二つに斬って、分ければ良いではないか」と言う。
すると、一人の女性が、すぐに「それなら、相手に譲る」と言ったのですが、ソロモンは、そう言った女性の方を、子供の母親として認めた、と、言う話。
この話は、あの「大岡越前」の名裁判の中にも、同じ話があるのではないですかね。
その元になった話でしょう。
イスラエルの黄金時代を築いたソロモンは、国家としての制度を整え、神殿、宮殿といった大規模な建造物を、次々と建設。
ソロモンもまた、多くの妻を持ち、その中には、エジプトのファラオの娘も居たということ。
ソロモンは、エルサレムの神殿に、「契約の箱」を納める。
さて、イスラエルの黄金時代を築いたソロモンですが、やはり、驕りが生まれたのか、「神」の教えを、破ることになります。
周辺諸国から、多くの妻を迎える訳ですが、当然、その妻となる女性たちには、それぞれ、信じる神が居る訳で、それらは、イスラエルの「神」からすると、「異教」ということになる。
しかし、ソロモンは、妻の信じる「異教」の神のために、祭壇や神殿を作ってやったりすることに。
これが、「神」の怒りを買うことになる。
その結果、ソロモン王への反乱が、次々と、勃発。
イスラエルの黄金時代が終わりに向かう中で、ソロモンは、亡くなることになる。