さて、雑紙「ニュートン」から。
なぜ、「宇宙」に関することが、「数式」によって、分かるのか。
古代ギリシャの哲学者「ピタゴラス」は、「万物は、数である」という言葉を残しています。
なぜ、ピタゴラスは、全てのものが「数」によって出来ているという発想にたどり着いたのでしょう。
ピタゴラス自身は、自分の著作と言うものを残していないそうですね。
そのため、ピタゴラスに関する話は、言い伝えによるということ。
ピタゴラスが、全ては「数」であるという発想にたどり着いた原因の一つに「音楽」があるそうです。
それは、「玄」の長さが、単純な「整数比」になる時、音の響きが、美しくなることに気がついたため。
ここから、「天体」の運動もまた、「整数比」になっているのではないかと考えたそうです。
そして、この世界の、全てのものが、「整数比」によって調和をしているのではないかと考えた。
同じ、古代ギリシャの哲学者「プラトン」は、「宇宙の根源は、『幾何学』であり、全ての自然現象は『幾何学』によって説明をすることが出来る」と考えたそうです。
そして、「正多面体」が、「正四面体」「立方体」「正八面体」「正十二面体」「正二十面体」の5種類しか存在しないことに注目し、これが、宇宙の基本的な部品となると考えたそう。ちなみに、この「正多面体」は「プラトン立体」と呼ばれます。
この二人の考えに影響を受けたのが、17世紀のドイツの天文学者「ケプラー」です。
ケプラーは、当初、惑星の軌道は、数学的に調和し、「プラトン立体」によって説明出来るのではないかと考え、様々な検証を行ったそうです。
しかし、結果は、観測と合致をしない。
そして、デンマークの天文学者「ティコ・プラーエ」が集めた、膨大な観測データーを研究した結果、「ケプラーの法則」を発見します。
この「ケプラーの法則」とは、「惑星は、太陽を焦点とする楕円軌道をえがく」(第一法則)、「惑星の運動は、太陽からの距離が近い時には、速くなり、遠き時に、遅くなる(面積速度、一定の法則)」(第二法則)の二つ。
ついに、ケプラーは、惑星の動きを「数学」によって説明することに成功した。
そして、このように「自然現象を、数学によって記述し、それを実験によって、検証する」という基本を確立したのが「ガリレオ・ガリレイ」です。
ガリレオの言葉に「宇宙という書物は、数学という言葉で書かれている」という有名な言葉があるそう。
ちなみに、ガリレオが「ピサの斜塔から、物を落として、実験をした」という有名な逸話がありますよね。
これは、古代ギリシャの哲学者「アリストテレス」の理論の一つ「重い物質は、軽い物質よりも、速く、落下をする」という説が、間違っているということを証明するために、行われたもの。
実は、ガリレオは、「ピサの斜塔」から、物を落とす実験は、していない。
ガリレオが行ったのは、斜面の上から、様々な重さの球を転がして、落下の距離と時間の関係を測定したそうです。
その結果、「物体の移動距離は、質量に依存せず、時間の二乗に比例する」ということを発見。
アリストテレスの理論が間違っていたことを証明した。
ちなみに、アリストテレスが、なぜ「重い物は、軽い物よりも速く落下をする」と考えたのか。
これは、例えば、石と、鳥の羽を、同時に、下に落とせば、石の方が、速く、地面に落ちる。
この現象から、導き出されたものでしょう。
これは、質量の問題ではなく、「空気抵抗」の問題で、空気が無い場所で、重力だけの影響なら、石も、羽も、同じ速度で、地面に落ちる。
アリストテレスに関しては、いつか、色々と、調べてみたいところです。