映画「トータル・リコール」のリメイク版を鑑賞。
公開は、20012年。
オリジナルより面白いリメイク映画というのは、なかなか、無いですよね。
僕も、すぐには、思い出すことが出来ない。
この「トータル・リコール」も、アーノルド・シュワルツェネッガーが主演をした、1990年公開の、オリジナル版の方が、圧倒的に、面白い。
しかし、リメイク版を見直してみると、全く、つまらないという訳でもない。
この両作品。
粗筋は、大体、似たようなモノですが、設定が、大きく、違いますよね。
オリジナル版では、「火星の独立」に関して、主人公が戦う物語でしたが、リメイク版には、火星は、登場しない。
リメイク版では、第三次世界大戦で、化学兵器が使用されたことにより、地球の大半が、人間の住むことが出来ない環境になってしまったということ。
そして、富裕層が住むのが、イギリス、ヨーロッパを中心にした「ブリテン連邦」で、貧しい人たちが住むのが、オーストラリアを中心にした「コロニー」ということになる。
そして、この「ブリテン連邦」と、「コロニー」は、地球の内部を貫く「フォール」と呼ばれる乗り物で繋がり、「コロニー」に住む人たちは、毎日、この「フォール」に乗り、「ブリテン連邦」に、仕事に通っている。
そして、この「コロニー」では、「マサイアス」という人物をリーダーにしたレジスタンスが、「ブリテン連邦」からの独立を求めて、テロ活動を行っている。
オリジナル版では、火星の独立派のリーダーは「クアトー」というミュータントでしたが、「マサイアス」は、普通の人間。
主人公のクエイドは、「コロニー」で、妻のローリーと暮らしていた。
そして、毎日、「フォール」に乗って、「ブリテン連邦」に仕事に行く。
クエイドは、毎日、ある、同じ夢に悩まされるようになり、現実と変わらない夢を見させてくれるという「リコール社」に興味を持ち、友人が止めるのも聞かず、そこに行くことに。
やはり、映像は、リメイク版の方が、圧倒的に、凄い。
しかし、物語展開は、オリジナル版の方が、圧倒的に、面白い。
これは、なぜなんでしょうね。
監督の演出の問題なのか。
それとも、脚本の問題なのか。
さて、このリイメイクバン「トータル・リコール」に登場する「フォール」という乗り物。
この映画のための架空の乗り物かと思っていたのですが、ネットで調べると、そうではないようですね。
この「フォール」は、「重力列車」と呼ばれ、実際に、構想されている乗り物だそうです。
しかし、タイムマシンなどと同じで、今のところ、SF物語の中に登場するだけで、実際に、現実社会で完成させることの出来るものではない。
この「重力列車」について、ネットで、色々と調べてみたのですが、どうも、難しくて、その理論は、よく分からない。
そもそもは、17世紀に、「ロバート・フック」という人物が、アイザック・ニュートンに送った手紙の中で、その構想を話したのが最初で、19世紀には、フランス科学アカデミーで検討されたということ。
個人的な解釈で、ごく簡単に、その仕組みを記せば、例えば、日本のある地点から、真下に穴を掘り続けると、その穴は、地球の反対側のブラジルに抜けることになる。
この、地球を貫く「穴」を、交通機関として使おうというもの。
理論的には、この方法で、地球上の任意の2地点を、42分で移動することが出来るそうです。
つまり、日本から、ブラジルまで、42分で行くことが出来るということなのでしょう。
日本の「穴」の入口から、例えば、石を落とすと、重力によって、中心に向かって、落下をしますよね。
そして、中心を越えると、何の抵抗も無いと仮定をすれば、落下をしたエネルギーで、地球の反対側の穴の出口であるブラジルに、石は到達する。
と、言う理論なのではないでしょうか。
説明では「任意の2地点」ということなので、必ずしも、地球の反対側でなくても、2点を繋ぐことが出来るということなのでしょう。
頭の良い人は、面白いことを考えつくものですね。