さて、同じ、漫画「ドラえもん」の第9巻に、「ぼく桃太郎のなんなのさ」という一話が掲載されています。
この「ぼく桃太郎のなんなのさ」は、「バケルくん」とのコラボ企画で、物語の中に、バケルくんも登場する。
子供の頃、なぜ、この話に、バケルくんが登場するのか、不思議でしたが、その経緯に関しては、以前、書いた通り。
さて、この「ぼく桃太郎のなんなのさ」は、ネットで調べてみると、1981年に、「21エモン」のアニメと一緒に、劇場公開されているそうですね。
しかし、このアニメには、バケルくんは、登場はしないということ。
なぜ、「バケルくん」が、アニメ化をされなかったのかというのは、どうも疑問です。
知名度が低かったとか、人気が無かったということではないと思うのですが。
さて、物語。
のび太が、宿題で、町の歴史を調べるということで、ドラえもんに頼むと、ドラえもんは、タイムカメラを出し、カメラを過去に飛ばして、写真を撮影。
町の過去の写真が、次々と、送られて来る訳ですが、その中に、桃太郎らしきものが写ったものがあった。
一方、バケルくん。
空き地で、行き倒れになっている外国人を見つける。
バケルくんは、外国人の人形に代わり、その外国人を助け、話を聞く。
すると、その外国人は、先祖代々、伝わっている写真を持っていた。
その謎を解こうと、その外国人は、日本に来たということ。
バケルくんが、その写真を見ると、桃太郎のような人物が写っていた。
そして、ドラえもん、のび太、バケルくんは、タイムマシンに乗って、その写真の謎を調べるために、過去に行く。
そして、色々と、経緯があり、のび太が、桃太郎に間違えられ、鬼退治に出かけなければならないことになる訳で、あの、桃太郎の写真は、実は、自分たちが写ったものだったというオチになる。
さて、この「ぼく桃太郎のなんなのさ」の中で、個人的に、気になるのは、のび太たちが退治することになる「鬼」が、実は、外国人だったということ。
つまり、バケルくんが出会った、あの外国人の先祖が、日本に来て「鬼」に間違われていたということ。
この「鬼」=「外国人」だったのでは、と、言う説は、これまで、何度か、目にした記憶があります。
確かに、日本に、南蛮人が、渡来をして来る以前、例えば、平安時代などに、日本に、ふらりと西洋人が現れたら、何の知識も無い日本の人は、西洋人を「鬼」と間違えたのかも、と、思わないでもない。
特に、長身で、筋骨隆々、青い目に、金髪で、赤ら顔の白人が、目の前に現れたら、当時の日本の人は、とても、驚いたかも。
しかし、問題は、そもそも、それほど古い時代に、西洋人が、日本に来ていたのかどうか。
昔、「シルク・ロード」と呼ばれる道が、ユーラシア大陸にありましたよね。
だから、中国までは、西洋人も、来ていた可能性は、十分に、あるでしょう。
問題は、そこから先、船に乗って、日本にまで、来ることがあったのかどうか。
平安時代の末期、平清盛は、当時の中国である「宋」との貿易を行っている訳で、宋から来る船に、商売をするため、または、単なる好奇心で、西洋人が、乗り込んでいた可能性も、無い訳ではないでしょう。
もし、そういった西洋人を、当時の日本の人が目にしたとしたら、どう思ったか。
そもそも、昔の人は、「人種」というものを、どう認識していたのでしょうね。
同じ人間なのに、見た目が、まるで違う。
何の知識も無い時代に、他の人種の人を見たりすると、随分と不思議なのではないでしょうかね。