雑紙「歴史人」の今月号。
特集は「縄文時代の謎」ということで、さっそく、購入。
とても、面白い。
縄文時代の「家族」とは、どのようなものだったのでしょう。
当然、文献史料は、何も無いので、発掘されたものから、推測をするしかない。
縄文時代の人たちは、「竪穴住居」で生活をしている。
一つの竪穴住居の中に住む人たちは、血縁関係があると考えるのが、自然ですよね。
つまり、「家族」ということになるのでしょう。
そして、縄文時代の人たちは、恐らく、若くして亡くなる人も多かったものと想像出来る。
夫、または、妻が亡くなれば、再婚をすることになるのでしょう。
夫、または、妻が、早くに亡くなった場合、その近親者と再婚をすることが多いと考えられるよう。
その方が、子供の養育がスムーズに進み、家族が分散しないで済むという理屈。
もっとも、全く、血縁関係の無い人と再婚をする場合も、当然、あることでしょう。
また、縄文時代を「共助」の時代とすると、一つの竪穴住居の中には、血縁関係が無い人も含め、かなりの多くの人が住み、「疑似家族」を形成していたとも考えられるよう。
記事の著者は、竪穴住居の中では、多くの人が、ぎゅうぎゅう詰めで生活をしていたのではないかと想像していました。
さて、縄文時代の「結婚」について。
どうも、縄文時代は、男が、女の家族に入るという形式の結婚が行われていたと考えられるようです。
そう推測することが出来る理由は、「土器」の広がりから、と、言うことのようです。
民俗学的に、「土器作り」や「籠作り」といった手工芸は、女性が担う場合が多いそうです。
縄文時代に、土器作りを、女性が担っていたものとすれば、同じ様式の土器のまとまりが、地域、地域で確認出来るところからすると、「土器を作る人」、つまり、「女性」は、地域を離れて、移動はしないものと考えられる。
つまり、「結婚」によって、地域を移動するのは「男」ということになる。
つまり、縄文時代は「婿入り婚」であることが想像出来る。
また、結婚は、同じ村の人とするよりも、他の村の人とする「外婚制」だったと考えられるよう。
やはり、同じ村の人とばかり結婚をするということになると、血縁関係の近い人とばかり、結婚をすることになるので、それは、避けるのが自然、と、言うことになるのでしょう。
そして、結婚をすれば、子供が生まれることになる。
この、縄文時代の「子供」に関して、面白い話が。
縄文時代の、子供の手形や足形を押しつけた土製品が、発掘をされているそうです。
生まれて間もない子供のものから、10歳前後の子供のものまで。
中には、穴を開けて、住居の中に吊していたと考えられるものもあるそうです。
縄文時代の大人も、子供は、可愛いもので、成長の記録をつけていたのでしょう。
この写真が、縄文時代の、子供の手形、足形のつけられた土製品。
面白いですよね。
そして、小さな土器(ミニチュア土器)も、発掘されているそうです。
この写真が、ミニチュア土器。
縄文時代の子供が、ママゴト遊びのようにして使ったのではないかと考えられるそう。
縄文時代の子供の生活の一端が見れて、面白い。
当時、子供の死亡率は、かなり高かったものと思われます。
親としては、生まれた子供が、無事に成長をするのかどうか。
気が気では無かったでしょうね。