先日、NHKのニュースを見ていると、「シーラカンス」の話をしていました。
何でも、アフリカ沖で、一匹のシーラカンスを、三つのチームが連携して、72時間、連続をして追跡。
すると、シーラカンスが、6匹の群れで居るところが確認できたということ。
また、一匹のシーラカンスが、別のシーラカンスの腹に、頭を寄せる行動も確認され、求愛行動ではないかという話でした。
この時の様子は、改めて、番組で放送されるということのようなので、また、見てみたい。
さて、この「シーラカンス」という魚。
名前は、とても有名ですよね。
ネットで調べてみる。
この「シーラカンス目」は、化石によって、存在が知られていて、古生代デボン紀に出現し、広く、世界の水域で栄えたということ。
しかし、中生代白亜紀末(約6500万年前)の、大量絶滅で、絶滅をしたと思われていたそう。
しかし、1938年、南アフリカの沖で捕獲された魚が、絶滅をしたと思われていた古代魚「シーラカンス」だと確認され、世界中が驚いたそう。
ちなみに、その「シーラカンス」の正式名称は「ラティメリア・カルムナエ」と言い、シーラカンス目の中では、唯一の現生種だそうです。
1952年、第二のシーラカンスが、コモロ諸島で発見される。
それ以降、現在まで、コモロ諸島近海では、200以上の個体が捕獲されているそうです。
1997年には、インドネシアで、シーラカンスが発見され、ラティメリア属の新種だと確認されたということ。
シーラカンスが誕生したという「古生代デボン紀」は、約4億1600万年前から、約3億5920万年前。
有名な「アンモナイト」が登場したのも、この頃のようです。
このシーラカンスが「生きた化石」と呼ばれるのは、その頃から、ほぼ、姿を変えていないから。
先日、NHKの、釣りに関する番組を聴いていると、さかなくんがゲストで出ていて、たまたま、この、シーラカンスの話をしていて、かつては、世界中の海に、普通に存在をしていたので、もしかすると、日本のどこかの海にも、まだ、居るかも知れないという話をしていました。
夢のある話。
さて、「生きた化石」として、身近なのは「カブトガニ」でしょうか。
岡山県の笠岡市では、天然記念物に指定され、町おこしにも、一役、担っている。
昔は、勝手に、カブトガニは、笠岡市にしかいないものと思っていましたが、その後、結構、あちこちに居ることを知った。
でも、絶滅危惧種であることは、変わりない。
このカブトガニは、約2億年前から、姿が変わらないということのよう。
シーラカンスにしろ、カブトガニにしろ、何億年も、姿が、ほぼ、変わらない。
何で、進化をしなかったのでしょうね。
昔、この「進化」というものは、環境の適して、遺伝子が変化をしたと考えられていたようですが、今では、どうも、遺伝子の突然変異が先にあり、その中から、環境に適したものが残ったと考えられるようですね。
シーラカンスも、カブトガニも、そもそも、遺伝子の突然変異が無かったということなのでしょう。
それでも、現在まで、生き残ることが出来たというのは、珍しいことなのかも。
もう一つ「生きた化石」と呼ばれるのが「ゴキブリ」ですよね。
ちょっと、ネットで調べてみると、かつては、約3億年前の古生代石炭紀に誕生したと言われていましたが、今では、約2億年前のベルム紀に誕生し、白亜紀に、現在、存在する科が、出そろったということ。
それでも、やはり、約2億年前から姿が変わらないとなれば、「生きた化石」と言えるのでしょう。
しかし、ゴキブリには、希少価値が無いですよね。
だから、有り難がられないし、逆に、気持ち悪がられているのが、かわいそう。
さて、この「ゴキブリ」の「進化」をテーマにしたのが、藤子F不二雄のSF短編「うちの石炭紀」です。
主人公は、受験生の青年。
両親は、長期での旅行に出かけ、家には、その青年、一人だけ。
ある時、青年は、家の中で、二足歩行をするゴキブリを見かける。
何だ? と、思ったが、どうも、信じられない。
更に、青年は、冷蔵庫のドアを開け、中から食料を奪い取ろうとしているゴキブリたちを見つけた。
その中の一匹を捕らえると、確かに、ゴキブリが、二足歩行をしている。
よく観察をすると、ゴキブリには、人間のように、手を足があり、二足歩行に適したように身体が進化をしている。
青年は、「ポチ」と名付け、そのゴキブリを飼うことに。
青年は、ポチに、様々なことを教え、ポチは、それを、急速に、学習して行く。
そして、ある時、ポチが、姿を消した。
どこに行ったのかと思っていると、ポチと共に、凄まじい進化を遂げた、二足歩行で、喋ることが出来るゴキブリたちが、青年の前に、姿を現わす。
進化をしたゴキブリたちは、青年と。食糧の確保のために交渉するが、青年は、それを拒否。
すると、ゴキブリたちは、青年が眠っているうちに、身体を拘束し、青年を殺害しようとする。
ゴキブリたちの要求を飲むことにした青年は、なぜ、ゴキブリが、このような進化を遂げたのか、ポチに、理由を聞く。
ポチは、「これまでの研究の範囲で」ということで、ゴキブリが、急激に進化をした理由を、青年に語る。
ポチを中心にした家のゴキブリたちは、更に、進化を進め、家の中で、ゴキブリ用のヘリコプターやジェット機が飛行を始めた。
家のゴキブリたちは、ポチを中心に国家を設立し、軍事力を持ち、様々な計画を練り始める。
更には、核兵器を開発し、核実験を行う。
反重力装置まで発明し、ついに、ゴキブリたちの科学力は、人類を越えてしまった。
このままでは、ゴキブリによって、人類が滅ぼされてしまう。
そう考えた青年は、火事を起し、家ごと、ゴキブリたちを焼き払おうとしますが、ポチは、青年に言います。
「他の生物を踏みにじって栄えようとするのは人間の発想だ。最高の知的生命である私たちは、そのようなことはしない」
と、冷蔵庫を改造した宇宙船に乗り、ゴキブリたちは、新天地を求めて、宇宙に旅立って行く。
そして、明日は、両親が、旅行から帰って来る日。
冷蔵庫が無くなった良い訳を、どうしよう、と、言うのが、オチになります。
ゴキブリは、人間の生活を共に、繁栄をして来た訳で、なかなか、面白い。
もっとも、人間の生活に密接しているゴキブリは、ほんのごく一部のようで、多くの、様々な種類が、自然の中で繁栄しているそうです。
もっとも、家の中に居るゴキブリには、絶滅をしてもらいたいところですが。