漫画「ドラえもん」の単行本を、第一巻から、少しずつ、買って、読み直していますが、大人になってから読んで見ると、子供の頃、何気なく、読んでいたものの中にも、色々と、考えさせられるものが、たくさん、あります。

 

 

さて、この第六巻に収録されている「流行性ネコシャクシビールス」について。

 

冒頭に登場する、長いスカートをはいたオシャレな女の子を見て、のび太は、「何だい、そのゾロっとした格好」と、言います。

当然、女の子は、怒る訳ですが、そこで、スネ夫が、「今、スカートは、長いのが流行なんだぞ」と、のび太を責め、女の子のファッションを褒めます。

 

家に帰った、のび太は、パパとママが、口論をしているのを見る。

口論の内容は、ママが「同窓会に行くのに、新しい、スカートが欲しい」というもの。

ママが持っているのは、流行遅れの、短いスカートばかり、だから、長いスカートが欲しいということ。

 

この「流行」というもの。

一体、誰が、どのようにして決めるのでしょう。

特に、ファッションの流行の、流行廃りが、僕には、どうしても、よく分からない。

なぜ、今、このファッションが、流行をしているのか。

そして、なぜ、昔、流行をしたファッションを、今、着ると、駄目なのか。

 

人気の有名人が身に付けているものが、世間で流行するというのは、分かります。

例えば、安室奈美恵さんの真似をする「アムラー」など、一斉を風靡しましたよね。

確か、ミニスカートも、ある外国人がはいていたことで、大流行をしたという話は、有名ですよね。

 

僕は、のび太と一緒で、ファッションの流行には、全く、疎いので、具体例を挙げることが出来ない。

 

乏しい、僕の知識で、思い出したのが、一時、高校生くらいの女の子の間で流行った「ルーズソックス」というもの。

 

この「ルーズソックス」て、一体、誰が、流行らせたのでしょう。

ネットで、調べてみる。

 

ウィキペディアによると、1980年代の中頃から、女子大生ブームの影響を受け、スカートを短くする女の子たちが、現れ始めたということ。

1990年代初頭には、女子高生の間で、制服のスカートを短くするファッションが流行を始めたということ。

 

ミニスカートをはくということは、脚が、大きく、露出をする訳で、その脚に、アクセントをつけるため、また、寒さ対策のために、ふくらはぎ辺りまでの、長い靴下(ハイソックス)をはくようになる。

 

そして、1992年、渋谷の「ソニープラザ」で、「ブーツソックス」というものが、発売されたそうですね。

この「ブーツソックス」は、元々は、登山用の靴下で、海外では、幅広い年齢層がはく、カジュアルファッションとして定着していたということ。

この「ブーツソックス」が、かなり、早い段階で「ルーズソックス」と呼ばれるようになり、ミニスカートの流行と共に、急速に広がり、定着をしたということになるそうです。

 

しかし、この「ブーツソックス」と「ルーズソックス」は、正しくは、別物、と、言うことになるようですね。

 

では、「ルーズソックス」は、どこから来たのか。

 

有名な説としては、宮城県仙台市発祥、茨城県水戸市発祥の二つがあるそうです。

 

どちらが発祥だとしても、元々は、防寒目的のために、寸法の大きめなソックスを、緩めてはいていたのが最初で、それが、靴下のボリュームにより、相対的に、脚が細く見えるというので、流行を始めたということのよう。

そして、最初から、緩めてはくことを目的にした「ルーズソックス」が、商品として、販売されるようになる。

この「ルーズソックス」の販売が、東京、大阪などの大都市圏で始まり、そこで、人気となり、そこから、全国に広まることになる。

 

しかし、1987年末頃には、東京で、「白いハイソックスを緩ませてはく」というのが、すでに流行をしていたようですね。

当時は、「ルーズソックス」ではなく、「クシュクシュ」などと呼ばれていたということ。

そのため、「ルーズソックス」の販売=「ルーズソックス」の元祖、と、言う訳でもないということのようです。

 

2000年代に入ると、「ルーズソックス」を校則で禁止する学校が増えて来たそうですね。

そして、「ルーズソックス」に変わって、紺のハイソックスが台頭したということ。

また、ソックスの丈を、膝上まで伸ばした「オーバーニーソックス」というものも、増えて来たそうです。

 

う~ん、ファッションの流行過程。

何となく、分かったような、分からないような。

 

この「ルーズソックス」の流行課程を見てみると、「有名芸能人がはいていたから、真似をする」というタイプではないですよね。

何時、誰が、どこで始めたのかということが、はっきりとしない。

恐らく、想像をすると、誰かが、たまたま、ソックスを緩めてはいているのを見て、他の女の子が「あ、これって、良いかも」と思い、真似をする。

真似が。真似を読んで、ファッションは広がるということになるのかも。

 

しかし、ファッションが流行を始める過程は、これで良いとしても、ファッションの廃れる過程は、どうなるのでしょう。

 

なぜ、昔のファッションは、ダサく見えるのか。

昔、一度、流行をしたのなら、当時、多くの人が、そのファッションを、「格好良い」と思っていたはずなのですが、なぜ、流行が終わると、そのファッションは「ダサく」見えるのか。

 

また、そのうちに、考えてみないと。