作家の童門冬二さんが、亡くなったという報道がありましたね。

歴史が好きな人なら、童門冬二さんの本は、何冊か、読んだことがあるのではないでしょうかね。

 

 

僕が、始めて読んだ、童門冬二さんの本は、恐らく、この本。

恐らく、司馬遼太郎の「燃えよ剣」などを読み、新選組に関心を持つ以前のこと。

まだ、小学生の頃の話。

当時、本屋で見つけ、何気なく、買って読んだ、子供向けの歴史本の中に、剣豪を扱ったものがあり、その中で、沖田総司を知り、この本を手にしたという経緯だった気がします。

 

その後、司馬遼太郎、吉川英治の歴史小説にハマり、歴史というものに、本格的に関心を持ち始めた頃、この童門冬二さんの本を、色々と、買って、読んだんですよね。

童門冬二さんの歴史の本は、文章が読みやすく、解説も、分かりやすくて、面白い。

まだ、あまり、歴史に詳しくない、歴史初心者が、最初に読む本としては、うってつけだと思います。

 

 

ちなみに、この「勝海舟の人生訓」は、色々と読んだ、童門冬二さんの本の中では、今でも、唯一、手元にあるもの。

 

「行蔵は、我に存す。毀誉は、他人の主張。我に関せず」

 

当時は、まだ、勝海舟と人物に、それほど、関心があった訳ではなく、なぜ、この本を買ったのかというのは、理由は覚えていないのですが、この本で、上の、勝海舟の言葉を知り、いたく、感動したんですよね。

 

この勝海舟の言葉は、明治時代、明治新政府の高官となった勝海舟と榎本武揚に対して、福沢諭吉が「痩我慢の説」という文章を発表し、二人を批判した時に、勝海舟が反論をした中にある言葉。

 

「行動は、自分の信念に基づいてすること。それに対しての世間の評判は、自分の知ったことではない」

 

新政府軍との戦いを回避し、江戸城を、無血開城したことについては、勝海舟は、大きな批判を浴びることもあったよう。

そして、幕臣でありながら、明治新政府に出仕し、その高官となったことにも、批判をする人は多かったことでしょう。

 

しかし、勝海舟は、自分の行動に、言い訳はしなかった。

 

勝海舟を嫌う人は多いですが、個人的には、とても、尊敬する人物です。