暇つぶしに、YouTubeを見ていると、何と、サンライズの公式チャンネルが「THE IDEON『接触編』」「THE IDEON『発動編』」の映画、二作品を、無料公開していました。
この作品、昔から、ずっと、見てみたいと思っていたのですが、これまで、何となく、見る機会が無かった。
アニメ、「伝説巨神イデオン」は、富野監督の作品としては、ファンの間では、「機動戦士ガンダム」ではなく、この「伝説巨神イデオン」を、最高傑作に挙げる人が多いよう。
それを知ってから、ぜひ、一度、見てみたいという気持ちがあったのですが、テレビシリーズを、全て、見るには、長すぎる。
しかし、劇場版を見るには、「ダイジェストを見て、果たして、面白いのか」という意識もあり、なかなか、見る機会が無かった。
このアニメ「伝説巨神イデオン」の物語を、簡単に紹介します。
地球人類が、広く、宇宙に進出し、植民星を作って活動をして行く中で、その中の一つ「ソロ星」という星で、植民のために入った人たちは、その星の先住民だった人たちの残した遺跡を見つけることになります。
人々は、その遺跡に残された宇宙船、乗り物を調べ、何とか、利用できるようにと活動をしていました。
一方、地球人類とは、異なる文明を持った人たち、つまり、異星人である「バッフ・クラン」という人たちもまた、この「ソロ星」、バッフ・クランでは「ロゴ・ダウ」と呼ばれた星に向かって、進出を始めていました。
バッフ・クランが、この「ロゴ・ダウ」を目指した目的は、バッフ・クランの伝説に残る無限エネルギー「イデ」の存在を確かめるため。
バッフ・クランは、「ロゴ・ダウ」に、異星人が居るということを知り、偵察を出しますが、そこで、偶発的に、戦闘が始まってしまいます。
その時、地球人が、どうしても動かすことが出来なかった過去の異星人の残した遺物である乗り物が、勝手に動き出し、変形、合体、巨大な人型ロボットになります。
地球人は、この巨大ロボットを使って、バッフ・クランと戦うことに。
この地球人と、バッフ・クランとの戦いは、誤解や、すれ違いを重ね続け、エスカレート。
地球人は、過去の異星人の残した宇宙船「ソロ・シップ」で、バッフ・クランの追跡を受けながら、逃亡を続けることになります。
この「伝説巨神イデオン」の物語の中では、「戦争」というものについての、様々な問題が描かれていて、とても、子供が見ていて、理解することが出来るとは思えない。
地球人とバッフ・クランが、戦争をしなければならなかった理由の一つが、「カララ」というバッフ・クランの女性が、ソロ星で、地球人の捕虜になってしまったことが一因です。
果たして、文化、文明の違う異星人が、分かり合うことが出来るのか。
自分の愛する人を殺した相手を、許すことが出来るのか。
なぜ、人は、戦い、殺し合わなければならないのか。
戦い、殺し合うことに、何の意味があるというのか。
こういった、非常に重たいテーマが、物語の中に込められています。
そして、物語の中で、女性であろうが、子供であろうが、理不尽で、あっけなく、次々と、殺されて行きます。
その描き方も、凄惨です。
これが、戦争というもの。
ネットで調べて見ると、「接触編」の方は、テレビシリーズ前半の総集編ということになるそうです。
実は、この「伝説巨神イデオン」は、テレビシリーズの放送が、突然、打ち切りになったそうで、最終回は、無理矢理、終わらせてしまったそうで、「発動編」では、この最終回の完全版ということになっているそう。
やはり、多くの人が、富野監督の最高傑作と評価をしてるように、実際、映画を見てみると、その、スケールの大きさ、戦闘シーンの迫力の凄さ、テーマの重さに圧倒され、特に、「発動編」は、凄かった。
やはり、巨大ロボット「イデオン」の存在感と、圧倒的な戦闘力は、見る人を圧倒します。
もっと早く、見ておけばよかった。