先日、放送されたNHKの「チコちゃんに叱られる」で、「光学迷彩」の話をしていましたね。

この「光学迷彩」に関しては、雑紙「ニュートン」の今月号でも、登場しています。

 

 

この「光学迷彩」を開発したのは、東京大学の稲見教授。

番組の中でも、出演をし、「光学迷彩」を見せてくれていましたね。

 

この「光学迷彩」とは、周囲の景色を、自分の身体に映し出し、相手から、存在を見えないようにすること。

この「光学迷彩」を、一躍、有名にしたのは、あの「攻殻機動隊」でしょう。

 

 

 

冒頭、「少佐」こと、草薙素子が、ビルから落下しながら、姿を消して行く。

とても、印象的なシーンですよね。

 

稲見教授が、大学の研究室に入った時、まず、渡されたのが、この「攻殻機動隊」だったということ。

研究室では、この漫画「攻殻機動隊」を読み込んでいなければ、議論について行けなかったとか。

 

稲見教授の開発した「光学迷彩」は、「再帰性反射材」と呼ばれる特殊な素材を使い、光を入射したのと同じ方向に反射させることで、光が、乱反射せず、見ている人の側に、直接、戻って来る。そのため、映像が歪むことなく、自然の風景を、身に付けた服の上に映し出すことが出来るそう。

 

この「光学迷彩」には、別の用途への応用も考えられるそうで、例えば、この素材を、車の内部に貼り付け、映像を投影すると、まるで、周囲が透けたように外を見ることが出来る。

ボンネット、ドアなどが、透けたように見え、運転者の視界が、大きく広がるということ。

視界が広がるのは、運転するには安全ですが、慣れるまでは、何だか、恐い感じですよね。

 

さて、雑紙「ニュートン」の記事には、もう一つ、面白い話が。

 

ドラえもんの秘密道具に「透明マント」がありますよね。

マントで、身体を覆うと、身体が消え、周囲から見えなくなってしまう。

実は、この技術、「メタマテリアル」という物質を使えば、理論的には、可能だそうです。

 

この「メタマテリアル」とは、自然界には無い特性を持つ、人工的な物質のこと。

物質の中に、光の波長よりも小さな微細構造を組み込むことで、通常の物質では不可能な方向に光を屈折させるなど、物質の光学特性を自在に操作することが出来るそう。

 

つまり、この「メタマテリアル」でマントを作り、それで、身体を包めば、光が、マントで包まれた身体を迂回して、背後に抜けるという状態を作ることが可能になる。

つまり、マントで包まれた人物は、他の人からは、見えなくなるということ。

 

果たして、実現は、可能なのでしょうかね。