雑紙「ニュートン」今月号。
特集は「SFは実現可能か」。
その中から、まず「絶滅動物の復活」は、可能なのか。
これは、やはり、映画「ジュラシック・パーク」で、恐竜を復活させたという物語が有名ですよね。
この映画「ジュラシック・パーク」が公開されたのは、1993年。
当時、かなり、話題になりましたよね。
CGによって、リアルな恐竜たちが、映画の中で、復活。
ちなみに、原作小説を書いたのは「マイケル・クライトン」で、あのドラマ「ER」や「アンドロメダ・ストレイン」の原作小説を書いた人でもある。
この映画「ジュラシック・パーク」について、ウィキペディアを読んでみると、どうも、CGが使われたのは、ごく一部で、多くの恐竜は「アニマトロニクス」で撮影されていたそうですね。
この「アニマトロニクス」とは、生物を模したロボットで撮影をする技術だそう。
あのリアルな恐竜は、CGではなく、ロボットだったんですね。
知りませんでした。
さて、映像表現の中での「恐竜の復活」は、さておき、問題は、リアルな「恐竜の復活」です。
物語の中では、琥珀の中に閉じ込められた蚊の体内から、恐竜の血液を採りだし、そのDNAから、恐竜を復活させることになる。
果たして、このようなことは、現実に可能なのか。
記事によると、琥珀というものは酸性度が高いため、血液中のDNAは、短期間で壊れてしまうそうです。
つまり、琥珀の中に閉じ込められた蚊の体内から血液を取り出し、DNAを抽出するということは、現実には不可能。
では、何か、他の方法で、恐竜のDNAを取り出す方法は、あるのか、ないのか。
DNAが、物質として保存される期間は、10万年程度だということ。
つまり、約6500万年前に絶滅をした恐竜のDNAが、現在、残っているということは、まず、考えられない。
つまり、現代での恐竜の復活は、不可能だということになる。
約6500万年前に絶滅をした恐竜を復活させることは無理のようですが、約1万年前に絶滅をした「マンモス」を復活させる研究の話が、紹介されていました。
これは、以前、テレビのニュースでも、見た記憶がある話。
2010年に、永久凍土の中で発見された、保存状態の非常に良いメスのマンモスからDNAを取り出し、そこから、マンモスを復活させようというもの。
2019年に、近畿大学のチームが、このマンモスの細胞核が、今もまだ、生命としての機能を、一部、保っていることが認められたことを発表し、大きな話題になったということ。
また、アメリカのある会社では、ゾウのDNAをゲノム編集し、「マンモスに似たゾウ」を生み出す研究をしているそうです。
個人的には、残されたDNAから、マンモスを復活させるという研究は、それほど、違和感の無いところ。
しかし、ゾウのDANをゲノム編集し、マンモスに似たゾウを生み出そうという研究には、どうも、違和感がある。
「遺伝子組み換え」とか「ゲノム編集」とか。
植物などでは、もう、広く、行われているのでしょう。
特に、食物では、よく聞きますよね。
より、育ちやすく。
より、栄養が豊富に。
結果的には、いわゆる、掛け合わせによる「品種改良」と同じと言えないこともないですが、どうしても、この「遺伝子」を「直接、操作」し、「思い通り」の生命を作り出すということには、どうしても、大きな違和感が。
植物でも、そうなのですから、ましてや、動物で、それを行うということには、強い、拒否感がある。
さて、マンモスの復活。
最終的には、メスのゾウの卵子に、マンモスの細胞の核を移植。
その卵子を、メスのゾウの体内に戻し、出産。
すると、マンモスが生まれる。
と、言うことになります。
果たして、将来的に、こういうことが、可能なのでしょうかね。
個人的には、やはり、ニホンオオカミを復活させて欲しいところ。
現在、残されている毛皮や骨などから、DNAの採取は、出来ないものなのでしょうかね。