雑紙「ニュートン」の今月号。

 

 

特集は「SFは実現可能か」ということで、面白そうなので、買って、読み始めたところ、その特集の前に、個人的に、気になっていた話が、一つ。

それは、「史上最大の素数発見」というもの。

少し前に、新聞だか、ネットだかの記事で見て、気になっていたんですよね。

 

さて、そもそも、「素数」とは、「1」、または、「その数自身」以外では、割り切れない数のこと。

 

2、3、5、7、11、……。

 

と、延々と続いて行きますが、その出現に法則は無く、巨大な数になると、見つけることが困難になります。

今回、発見された巨大素数は、「881694327」から始まり「486871551」で終わる数ですが、その桁数は、何と4102万4320桁。

1ページに「2500」桁を書いたとすると、何と、1万6千ページにもなるそうです。

とても、想像のつかない、巨大な数。

 

このような巨大な数を、素数だと判定するには、一体、どうするのでしょうね。

やはり、「2」から初めて、一つ一つ、割り算をしてみて、割り切れるものかどうかを、確かめることになるのでしょうか。

だとすれば、とんでもなく、膨大な作業。

 

今回の巨大素数を発見したのは、世界中のコンピューターをつなぎ、巨大素数を探るプロジェクト「GIMPS」のメンバーで、「ルーク・デュラント」という人。

世界中にあるGPUパソコン数千台をネットワークでつなげ、同時並行で大量に高速計算できるインフラを構築。

約1年後の今年10月12日、「(2の136279841乗)-1」が、素数であることを発見したと発表。

 

何とも、凄い。

 

そして、今回、発見された巨大素数は、「メルセンヌ素数」であり、「メルセンヌ素数」とは、「(2のn乗)-1」という形をした素数のことで、これまで、51個の「メルセンヌ素数」が発見されていて、今回の発見が、52個目。

 

この「素数」が、無限に存在するということは、古代ギリシャの数学者が、すでに証明をしているという話。

つまり、今回、発見された素数よりも、更に、巨大な数の素数は、確実に存在する。

それほど巨大は数が、「1」または「その数自身」以外の数では割り切れないというのは、どうも、直感的に、信じられないですよね。

 

さて、今回の記事を見て、思い出したのが「リーマン予想」です。

 

この「リーマン予想」とは、数学界の難問で、その解決には100万ドルの賞金が懸けられています。

 

この「リーマン予想」とは、ドイツの数学者「ベルンハルト・リーマン」が、1859年に発表した論文に登場するもの。

 

「ゼータ関数の非自明の零点は、全ての実部が2分の1の直線上に存在する」

 

と、数学者リーマンは、予想しました。

 

 

上の関数が、ゼータ関数ですが、この関数が「ζ(S)=0」となる時、複素数Sは、全て、「(2分の1)+(実数) ✖ i 」つまり、複素数平面の 「x=2分の1」の直線上に、全て、出現するだろうと、リーマンは予想しました。

 

何とも、僕の頭のレベルでは、全くもって、理解できない。

図に表すと、こうなります。

 

 

ゼータ関数の非自明の零点は、全て、このグラフの水色に塗られた直線上に存在するということ。

 

 

こういう感じ。

 

この「リーマン予想」を理解しようと、昔、一冊、「リーマン予想」に関する本を読んだのですが、何も、分からなかった。

残念。

 

昔、この「リーマン予想」に関しても、コンピューターによる計算が、延々と行われているという話を、どこかで見た記憶があるんですよね。

つまり、コンピューターによる計算で、「非自明の零点」を導き出し、その出現する位置を、延々と計算し続けているということ。

一つでも、違う位置に点が出現すれば、「『リーマン予想』は、間違っていた」ということが証明できる。

しかし、そういう報道が無いところを見ると、やはり、「リーマン予想」は、恐らく、「正しい」のでしょうが、それを、数学的に証明するというのは、非常に困難で、未だに、解決されていない。

 

この「リーマン予想」は、「素数の分布」と関連があるそうで、「リーマン予想」が解決されれば、素数の分布も分かるかも、と、言う話もあるようですが、果たして、どうでしょうね。