てんとう虫コミックス「ドラえもん」の第11巻に「Yロウ作戦」という一話が収録されています。

この話、子供の頃、初めて読んだ時には、一体、何をしているのか、どうも、理解することが出来なかったんですよね。

 

 

まずは、ドラえもんが出した秘密道具の「Yロウ」です。

これは、「Y字型をしたロウソク」のようなもので、この「Yロウ」を見ると、とても、それが欲しくなり、その「Yロウ」を貰うと、それをくれた人の要求を断れない。

 

なぜ、「Yロウ」に、そのような効果があるのか。

それも、理解することが出来なかった。

なぜ、理解をすることが出来なかったのかと言えば、当時、子供の僕は「賄賂」という単語を知らなかったから。

賄賂という言葉を知れば、「Yロウ」=「賄賂」ということで、その効果が、よく分かる。

 

そして、もう一つは、この「Yロウ作戦」というお話が、当時、世間で大きく騒がれていた「ロッキード事件」のパロディになっているということ。

これは、子供には、なかなか、分からないですよね。

 

この「賄賂」というもの。

 

今では、建前としては、送ってはいけないもの、と、言うことになっている。

しかし、裏では、賄賂のやり取りは、未だに、横行しているのではないでしょうかね。

 

石破さんが総理大臣になり、衆議院の解散を決めたようですが、この「選挙」でも、恐らく、賄賂は、未だ、まかり通っているのではないでしょうかね。

地元の有力者や、会社の経営者に、候補者が、金品を送り、票の取りまとめを依頼する。

また、その有力者や、経営者に、何かの便宜を図ることの見返りに、標を依頼するのも、賄賂の一種でしょう。

そういうことは、当たり前のように行われているのかも。

 

結局、「裏金問題」は、今回の総裁選、衆議院選挙を経て、曖昧のまま、終わってしまうのでしょうが、国会議員の人たちは「政治には、お金がかかる」とか「政治には、明らかに出来ないお金も必要だ」と言っていますが、結局のところ、それは「選挙には、お金がかかる」「選挙には、明らかに出来ないお金も必要だ」と言っているのと同じに聞こえるのは、僕だけなのでしょうかね。

 

さて、歴史上、「賄賂」と言えば、有名なのは、江戸時代の田沼意次ですよね。

しかし、江戸時代、自分の地位を守り、自分に便宜を図ってもらうために、自分の上司や権力者に、金品の付け届けを欠かさないというのは、当たり前のことで、むしろ、しなければならないことだった。

つまり、賄賂を貰っていたのは、田沼意次だけではなく、権力者の全てが、多くの賄賂を受け取っていたということは、歴史ファンの間では、常識となっているのではないでしょうか。

田沼意次が、何を考え、どのうようなことをしようとしていたのか。

それは、この漫画「風雲児たち」に、面白く、分かりやすく、描かれていますので、おすすめです。

第何巻の辺りだったのかは、ちょっと、覚えていないのですが。