先日、ドイツで「フォルクスワーゲン」が、国内の工場を閉鎖すると発表し、従業員が、大きく、反発をしているという報道を見ました。
ドイツの「フォルクスワーゲン」と言えば、世界でも有数の大自動車会社ですよね。
なぜ、その大会社が、工場を閉鎖しなければならないのか。
疑問を持ったので、ネットで調べてみる。
そもそもの原因は、「自動車の販売数が、新型コロナウイルス感染拡大以前の規模にまで戻っていない」ということのよう。
それは、「工場、二つ分、計50万台の需要が不足をしている」という計算で、そのために、余分な工場を閉鎖するという話のようです。
そして、一つは、「ヨーロッパ市場で、中国が、低価格EVの販売で攻勢を掛けていて、会社としては、経費の削減が必要だ」ということ。
そのために、国内にある、六つの工場の従業員の雇用を保障する労働組合との協定も打ち切るという話。
これは、国内工場で働く従業員を、全て、リストラするということなのでしょうか。
実は、この「フォルクスワーゲン」は、2015年に、燃費の不正が発覚し、売り上げの挽回を期して、EVへのシフトを強化していたそうですね。
それが、ここに来て、ヨーロッパ市場で、EV自体の売り上げが減少をしている上に、中国による低価格EVの攻勢を受け、売り上げが落ちているということ。
更に、EVを含めた、全ての車でも、中国国内の景気後退により、中国市場でも売り上げが落ち込んでいるという話。
それに加えて、人件費の上昇もまた、問題になっているということ。
まさに、今、「フォルクスワーゲン」は、大変な状況のようです。
もし、工場の閉鎖が決定すれば、1937年の創業以来、初めてのことだそうです。
この「フォルクスワーゲン」という会社。
あのヒトラーが、1934年に提唱した「国民車(フォルクスワーゲン)計画」が、誕生のきっかけになったそうですね。
そして、その国民車を設計したのは「フェルディナンド・ポルシェ」で、1937年に発表されたのが「フォルクスワーゲン・タイプ1」です。
そして、この「フォルクスワーゲン・タイプ1」を生産するために「フォルクスワーゲン準備会社」が設立され、1938年に「フォルクスワーゲン製造会社」と名称変更。
その後、第二次世界大戦を経て、今に至るということになる。
さて、この「フォルクスワーゲン・タイプ1」ですが、「ワーゲン・ビートル」と言った方が、通りが言いですよね。
それが、こちら。
とても、味のあるデザインですよね。
子供の頃、この車、大好きでした。
そして、今でも、この「ワーゲン・ビートル」は、時折、道路を走っているのを見かけることがある。
それだけ、人気が高いということなのでしょう。
ネットで調べると、何と、1938年から、2003年まで、生産が続いていたそうですね。
生産台数は、2152万9464台。
これは、四輪乗用車の歴史の中で、単一モデルの歴代最多生産記録だそう。
ちなみに、基本的な設計に変更なく、2000万台以上生産された車は、他に無いということ。
これだけ、長期に渡り、これだけ、大量に生産され続けたということは、それだけ、世界的に、高い人気があったということ。
なぜ、この車。これほど、高い人気を集めているのでしょう。
車に関して、全く、何の知識も無い僕からすると、やはり、「見た目」「デザイン」が、人気の、大きな核になっているのではないかなと思うところ。
この「ワーゲン・ビートル」の本を探してみると、何と「ワーゲン・ビートル」の専門雑誌があるようですね。
雑誌があるということは、読者が居て、たくさん売れているということ。
今でも、「ワーゲン・ビートル」は、高い人気があるんですね。
しかし、この「ワーゲン・ビートル」を生み出した会社が、国内の工場を閉鎖しなければならないほど経営が悪化しているとは。
時代の流れとは、怖いですね。