先日、放送された大河ドラマ「光る君へ」で、主人公の「まひろ」(紫式部)が、自作の物語を、仲間の女性たちに話して聞かせるシーンがありました。

その物語の内容は、聞いていると「男らしい女、女らしい男」の話のようで、どうも、気になったのですが、その後、ネットの記事を見ると、この、まひろの書いた物語は「とりかえばや物語」をモデルにしたものだろうと書かれていて、「なるほど」と思ったとこと。

 

 

この「とりかえばや物語」は、「男女が入れ替わる物語」だということは、知っていました。

しかし、この本を読んだ訳ではないので、詳しい内容は知らなかったので、ネットで調べてみる。

 

主人公は「関白、左大臣」の二人の子供。

一人は、「女性のような性格の男子」で、一人は「男性のような性格の女子」。

父は、この二人の性格を見て、男の子を「姫君」、女の子を「若君」として育てることになる。

ちなみに、タイトルの「とりかえばや」とは、現代語に訳すと「取り替えたいなあ」ということだそうです。

 

そして、女性の「若君」は、男性として、宮廷に出仕し、出世街道を進むことに。

男性の「姫君」もまた、女性として、後宮に出仕する。

 

そして、「若君」は、右大臣の娘と結婚をするものの、当然、夫婦仲は、上手く行く訳がない。

また、「姫君」は、主君である東宮のことを好きになってしまい、「若君」も「姫君」も、自分の「本性」に苦悩することになる。

 

そして、「若君」は、親友の「宰相中将」に、女性であることを見破られてしまった。

「若君」は、宰相中将の子供を妊娠し、宰相中将に匿われて、出産。

「姫君」は、行方不明となっていた「若君」を探し出し、宰相中将の元から救出。

二人は、誰にも知られないように、本来の「男性」「女性」に戻り、互いの立場を入れ替え、それぞれの人生を生きて行く。

 

と、いう物語。

 

この「とりかえばや物語」は、平安時代後期(1180年以前)には成立したと考えられているそうですね。

作者は、不詳ということ。

もっとも、その後、他の人の手が入り、今の形になったということのよう。

 

なかなか、面白いですよね。

やはり、「男性と女性、入れ替わったら、どうなるか」という発想は、誰もが、思いつくものなのでしょう。

 

ウィキペディアを見ていると、氷室冴子さんの小説「ざ・ちぇんじ!」は、この「とりかへばや物語」を、少女小説にアレンジしたものだということのよう。

こちらは、氷室冴子さんの小説を原作にした漫画のようです。

 

 

そして、氷室冴子さんと言えば、やはり、「なんて素敵にジャパネスク」ではないでしょうか。

とても、懐かしい。