昨日、放送された大河ドラマ「光る君へ」。
ラストシーンで、ついに、まひろ(紫式部)が「源氏物語」を書き始めたようですね。
次週の予告では、それから三年後、まひろの書いた物語が評判になっているという話のよう。
いよいよ、大河ドラマの中で「源氏物語」が語られることになるのでしょうか。
さて、何とか、「源氏物語」の知識を得ようと、まず読んだのが、こちら。
この本は「源氏物語」のダイジェスト版といったところで、「源氏物語」の雰囲気を、何となく、知ることが出来ます。
しかし、どうしても、当時の時代背景や、基礎的な知識を得るには、不十分に感じるところもある。
そこで、更に、こちらの本を読了。
こちらは、タイトルの通り、全く、何の知識も無い人が読むための「源氏物語」の解説本です。
「源氏物語」の分かりやすい解説と同時に、当時の人たちの生活習慣なども紹介されていて、なかなか、面白い。
しかし、「源氏物語」は、大長編物語であり、登場人物が多く、それを、十分に理解するということは、この本を読んでも、なかなか、難しいところ。
主要登場人物の紹介と、その相関図もありますが、それを、全て、頭に入れるというのは、なかなか、困難かと思うところ。
もし、この物語、全てを、紫式部、一人で書いたのだとすれば、本当に、「天才」ですよね。
内容は、本当に、つい最近、書かれたものと言っても、不思議ではない。
さて、「源氏物語」は、全部で54帖ですが、光源氏の死を暗示する、本文の無い「雲隠」は、通常、54帖の中には含めないとうこと。
また、22帖の「玉鬘」から、31帖の「真木柱」までは、「玉鬘」という女性を主人公にした外伝的な内容で、後から、挿入された可能性もあるとか。
そして、この本の中で、最も、個人的に興味深い話だったのは、登場人物の名前に関するもの。
「源氏物語」の登場人物は、基本的に、「本名」は出て来ません。
「源氏物語」の登場人物は、官職名や、ニックネームで記されているのですが、実は、この「ニックネーム」もまた、紫式部が、名付けたものは「空蝉」「薫」など、ごく僅かだそうです。
では、なぜ、多くの登場人物が、今では、ニックネームで呼ばれているのか。
それは、「源氏物語」を読んだ、読者が名付けたものが、後世に広まったということ。
例えば、主人公の「光源氏」ですが、これもまた、読者が名付けたものだそうです。
つまり、「源氏物語」の本文に「光源氏」という名前、ニックネームは、登場しない。
では、「光源氏」は、本文の中で、何と呼ばれているのか。
1帖「桐壺」から、19帖「薄雲」までは、「君」「光る君」など。
14帖「澪標」から、38帖「鈴虫」までは、「大臣」など。
33帖「藤裏葉」から、41帖「幻」までは、「院」など。
この他、場面によって、「男君」「大将」「殿」などと呼ばれているそう。
これでは、原文を読むとすると、相当に、苦労をするでしょうね。
「源氏物語」の原文は、とても、読みづらく、理解が難しいということは「ビギナーズクラッシク」の方にも書かれていました。
ちなみに、昨日のブログの「澪標」に関しては、この本で知りました。
14帖のタイトルが「澪標」で、その説明として、取り上げられていたものです。
和歌では「身を尽くす」という意味で、使われるそうです。