雑誌「ニュートン」の今月号。

特集は「謎が謎をよぶ・宇宙からの挑戦状」ということで、未だ、解明されていない宇宙の「謎」が、紹介されていて、なかなか、面白い。

 

 

やはり、未だに、「宇宙」には、よく分からないことが多いようですね。

タイトルの通り、まさに「謎が謎を呼ぶ」ということになる。

新たな発見があれば、新たな「謎」が、また、生まれることになるのでしょう。

まさに、きりが無い。

 

さて、個人的に、興味を持っている「ダークマター」と「ダークエネルギー」についての話。

 

まずは「ダークマター」について。

 

この「ダークマター」とは「光では観測できないが、質量を持つもの」ということになるようですね。

現在、質量を持つもの言えば、原子を作る、陽子、中性子、電子などの物質で、これらは「バリオン」と呼ばれるそうです。

そして、「ダークマター」は、この「バリオン」の、約5倍の量が、宇宙には存在していることが分かっているそうです。

この「ダークマター」の候補は、未知の素粒子である可能性が高いということ。

 

なぜ、目に見えない「ダークマター」のことが、分かるのか。

それは、この「ダークマター」もまた、「バリオン」と同じく、「重力」を及ばしあうことになるから。

銀河や、銀河団の中には、目に見える通常の物質と共に、その約10倍の「ダークマター」が存在していると考えられているそう。

 

この「ダークマター」は、銀河の形成に、深く関与しているそうですが、近年、この「ダークマター」を持たないように見える銀河が、次々と発見されているそう。

これもまた、現在、大きな謎になっているそうです。

 

さて、「ダークエネルギー」について。

 

そもそも、「ダークエネルギー」とは、何か。

それは、「分からない」ということ。

 

なぜ、分からないものの存在を仮定するのか。

それは、宇宙の膨張速度が「加速」をしているため。

この、宇宙の膨張を「加速」させているエネルギーとして、仮定されているのが「ダークエネルギー」だそうです。

 

ちなみに、宇宙に存在するエネルギーの、68.3パーセントが「ダークエネルギー」で、26.8パーセントが「ダークマター」、現在、知られている通常の物質は、わずか、4.9パーセントに過ぎない。

 

さて、この「宇宙の膨張」にもまた、大きな謎があるそうです。

 

宇宙の現在の膨張速度は「ハッブル定数」というもので表されるそうですが、この「ハッブル定数」が、計算方法によって、二つ、存在するそうです。

 

一つは、「銀河の後退速度と距離を、実際に、計測して、計算をする」という方法。

この方法で、「ハッブル定数」を導くと、約73になるということ。

 

もう一つは、「宇宙マイクロ波背景放射」の観測結果によって、導くという方法。

この方法では、「ハッブル定数」は、約67になるということ。

 

なぜ、このような差が出るのか。

いくつか、仮説があるそうですが、それは、今後の課題のよう。

 

ちなみに、「宇宙マイクロ波背景放射」とは、宇宙の「ビッグバン」から、約38万年後、宇宙の温度が、約3000Kだった時代の熱放射だそうです。

この熱放射が、宇宙の膨張によって波長が引き延ばされ、今、2.725Kの熱放射として、今、宇宙を満たしているそうです。

 

それにしても、観測と物理で、この広大な宇宙のことを考えるというのは、改めて、凄いことだと思います。

しかし、全ての謎が解明されるというのは、遙か、遠くの未来か。

また、人類の存在しているうちには、無理な話なのかも。