先日、戦艦大和を撮影したカラーの動画が発見されたという報道がありましたね。

さっそく、ネットの動画で、確認をしたみました。

 

戦艦大和を撮影したカラー動画は、二つ。

 

一つは、昭和20年3月19日、広島県呉の軍港を空襲に向かったアメリカ軍の攻撃隊が、空襲を察知した戦艦大和、そして、その護衛を担った駆逐艦、7隻と交戦した時の映像。

映像には、爆撃を回避するために、右に急旋回をする戦艦大和と、至近弾による水柱の上がる光景が映っている。

戦艦大和の艦影が、はっきりと確認できます。

 

もう一つは、昭和20年4月7日、天一号作戦海上特攻隊として、沖縄に向かう、戦艦大和を中心とした第一遊撃部隊が、アメリカ軍の機動部隊艦載機による接触を受けた時のもの。

映像を見てみましたが、何が映っているのが、判別をするのが難しい。

動画の説明を見ると、戦艦大和以下、第一遊撃部隊が、敵、攻撃機を発見し、一斉に回避のために舵を取り、対空戦闘を始める様子が撮影されているということ。

戦艦大和が、対空射撃を開始し、白煙に包まれる様子が、撮影されているそうです。

 

さて、「戦艦大和全写真」という本があります。

 

 

この本、「全写真」というタイトルですが、読んだ人のレビューを見ると、現存する大和型戦艦に関する全ての写真が収録されているという訳ではないよう。

 

この本に、戦艦武蔵が、後部主砲を試射する瞬間を、後ろからとらえた写真が掲載されています。

個人的には、この本で、この写真を初めて見ました。

大和型戦艦が、主砲を発射する瞬間を、間近にとらえた写真は、この写真くらいではないでしょうかね。

写真でも、かなりの迫力を感じられます。

 

当然、今回、カラー動画が見つかった戦艦大和の戦闘風景もまた、写真としても残り、この本に収録されています。

 

沖縄に向かった戦艦大和が、どのような経緯で、沈没に至ったのか。

その経緯は、あまりにも有名で、説明の必要は無いでしょう。

 

個人的に関心があるのは、昭和20年3月19日、安芸灘での戦闘の方。

以下、その経緯です。

 

3月18日、アメリカ軍の写真偵察機と、空母「エンタープライズ」の夜間偵察機が、瀬戸内海に所在する日本軍艦艇を確認。

第58任務部隊の指揮官は、呉軍港の港湾施設、補助目標として神戸への攻撃を決断。

3月19日、約300機のアメリカ軍艦載機が、呉軍港に大規模な空襲を実施する。

 

この時、空襲を察知した海軍は、戦艦大和を呉軍港から脱出させる。

この戦艦大和の直援についたのは、駆逐艦「冬月」「涼月」「花月」「霞」「杉」「樫」「桐」の7隻。

ちなみに、この時、呉軍港には、他にも、戦艦「日向」「榛名」なども居たようですが、燃料不足で、動かせなかったよう。

 

そして、空母「ペニントン」に所属をする艦載機11機が、この戦艦大和の一群が航行するのを見つけて、攻撃を開始。

戦艦大和に向かった急降下爆撃機、11機のうち、7機が、各2発、4機が、各3発の爆弾を、高度610メートルから一斉投下。

戦艦大和が、それらの爆弾を回避し、至近弾が、海面で爆発をする様子を、真上からとらえた写真が掲載されています。

今回のカラー映像は、その時のものでしょう。

 

戦艦大和は、昭和20年4月7日、沖縄に向かい、撃沈されてしまいましたが、他の戦艦「伊勢」「日向」「榛名」「長門」は、燃料不足で、動かせないまま、空しく、アメリカ軍の空襲を受けながら、何の抵抗もすることが出来ず、終戦を迎えることになる。

やはり、資源、食料を自給することが出来ない「日本」という国は、戦争なんか、そもそも、出来ないんですよね。

 

その辺りのことを、今の政治家は、どのように考えているのか、疑問のあるところです。