鳥山明さんが亡くなったという報道が、世間を騒がせましたね。

やはり、「鳥山明」と言えば、なんと言っても、世間のイメージは「ドラゴンボール」ということのようで、この「ドラゴンボール」は、世界で、大きな人気だそうですね。

何でも、この「ドラゴンボール」関連の売り上げの、約半分が、海外のものだとか。

なぜ、これほど、「ドラゴンボール」に大きな人気があるのか。

漫画を読んだことも無ければ、アニメを見たこともない僕には、どうも良く分からない。

 

個人的に「ドラゴンボール」には、全く、関心が無かったのですが、「Dr.スランプ」は、大好きで、アニメも見ていましたし、コミックスも読みました。

鳥山明さんが亡くなったという報道の中で、この「Dr.スランプ」の創作秘話のような話も、色々と、ネットの記事に出ていたので、読んでいると、面白い。

 

 

 

 

元々、この「Dr.スランプ」は、「則巻千兵衛」を主人公にした漫画にするつもりだったということ。

しかし、編集者から「則巻アラレ」を主人公にするようにという強い要請で、結局、アラレ主人公にすることになったということ。

 

この則巻アラレは、ロボットなのに眼鏡をかけているのですが、これは「ロボットが眼鏡をかけていると面白いだろう」と思ったからという話で、最初は、描くのが面倒なので、すぐに外すつもりだったそうですね。

しかし、眼鏡が、トレードマークのようになってしまったので、外すことが出来なかったということのよう。

 

アラレの遣う「んちゃ」「バイちゃ」などという言葉は、ブームになりましたよね。

僕自身は、遣いませんでしたが、周囲には、遣っている人たちも居た。

 

個人的には、スケボーに、腹ばいに乗って、コロコロと転がって移動する「スッパマン」が好きでしたね。

「梅干し食べて、スッパマン」というフレーズが、決め台詞だったような記憶が。

 

そして、個人的に、子供の頃、読んでいて、ずっと気になっていたのが、千兵衛さんと、山吹みどりが、ごく、あっさりと結婚をした場面。

子供ながらに、この場面を読んで「こんなに、あっさりと結婚をして、良いのかな」と、ずっと、違和感を持っていました。

これは、鳥山さんが「恋愛もの」を描きたくないという意図から、そうなったものということのようですね。

編集者からは、恋愛要素を入れるようにと、再三、要請があったのですが、鳥山さんは、かたくなに、それを拒否したという話のよう。

 

しかし、なかなか、漫画家が、自分の思い通りに漫画を描くことは難しい。

 

僕は、「週刊少年ジャンプ」を、一度も買ったことが無いのですが、聞いた話によると、読者アンケートの中に「人気投票」はもちろんですが、「今後、その漫画に、どのような展開を望むか」というアンケートもあったそうですね。

恐らく、そのアンケートで寄せられた、読者の要望に沿った話を、物語にするように、編集者は、漫画家に要請するのでしょう。

しかし、これでは、思い通りに漫画を描くことが出来ない漫画家自身は、相当な不満を持ちながら、漫画を描いていたのではないでしょうかね。

「結局、自分は、絵を描くだけで良いのか」

と、思いながら、漫画を描いていた漫画家さんも居たのかも。

 

しかし、恐らく、「ドラゴンボール」の大成功は、この「読者の意向」に沿った物語だったから、ということにもなるのかも。

果たして、それで、満足だったのでしょうかね。