さて、昨日、震災後の心霊現象の話をしましたが、もう一つ。
心霊現象に関して。
この本。
ずっと、漫画家をしていた人が、49歳の時、「この先、漫画家として食べて行くのは、難しいかも」と考え、介護の職に就いた後の経験を描いたエッセイ漫画で、なかなか、面白かったです。
やはり、介護施設もまた、人の亡くなる場所でもありますよね。
もっとも、多くの人は、体調が悪くなると病院に移り、亡くなることになるのでしょうが、高齢者の集まる場所、そこで亡くなる人も居る。
そして、やはり、介護施設でも、心霊現象があるそうですね。
「幽霊が出る」という噂の部屋があったり、亡くなったはずの入所者が、施設の中に居るのを見かけたりする経験があったそうです。
また、不思議な話として、しばらく、熱があって寝込んでいたお婆さんが、ある日、「風呂に入る」と言ったそう。
当然、「それは無理です」と言ったのですが、お婆さんは、どうしても、風呂に入ると言う。
上司に相談をしたところ「入れてあげれば良い」と言うので、お婆さんに風呂に入ってもらったのですが、お婆さんは、風呂に入った後、身支度を綺麗に調え、翌日に、亡くなったそう。
人は、自分が亡くなる時が、分かるのでしょうかね。
さて、この本の作者は、49歳で、漫画家から、介護職に転職をした訳ですが、その就職には、相当、苦労をしたように描かれていました。
介護の仕事というのは、人手不足が深刻だという話は、随分と前から言われているようですが、やはり50歳近くになって、未経験では、雇ってはもらえないよう。
作者も、最初は、不採用だったようですが、「アルバイトでも良いから」と、何とか、頼み込んで、雇ってもらったように描いてあったと思います。
やはり、今、どこの会社、職種も「人手不足」が話題になっていますが、結局、「若い人」しか採用しないというところが多い。
少し前に、この問題が、新聞で記事として取り上げれられているのを見ましたが、「なぜ、高齢者を採用しないのか」というアンケートに「特に、理由はない」と回答した会社が、20パーセントくらいあったように思います。
つまり「年を取っている」というだけで、採用されないんですよね。
以前、あるラジオを聞いていると、ずっと、長距離トラックのドライバーをしていた人が、60歳を過ぎ、もう、トラックの運転は体力的に厳しいので、別の仕事に再就職をするという話で、ハローワークに行っているという話をしていましたが、その人が言うには、「確かに、求人は、ある。しかし、年を取っている人は、なかなか、採用してもらえない」と話していました。
やはり「年を取っている」というだけで、再就職は、なかなか、厳しいということ。
さて、ここから以下、個人的なことを、少し。
僕が、身体的、精神的な問題で、30歳まで、今で言うところの「引きこもり」のような生活をしていたことは、以前、ここで書きましたが、そこから、仕事をするのにあたり、当然、求人に応募し、面接に行かなければならない。
30歳まで、何も、仕事をしたことが無いというのは、相当なハンデで、恐らく、有名な会社や、条件の良い仕事は、多くの人が求人に応募して来るだろうから、自分は、まず、雇ってもらえないだろうという判断があった。
そして、精神的な問題は、まだしも、身体的な問題は、周囲に理解をしてもらう必要があると思ったので、面接の時には、「自分は○○の症状があるので、○○のような仕事は出来ませんけど、それでも良いですか」と確認を取るようにした。
その時に、「そんな状態で、仕事が出来るのか」と言われた会社は、必ず、不採用になる。
そして、「それでも、別に、構わない」と言われれば、採用される。
しかし、一度、働き始めれば、周囲の誰も、僕の身体のことなど、気にしてはくれない。
「○○をやれ」と言われた時に「自分は、○○の症状があるので、それは出来ません」と言っても、「仕事だから、やらなきゃ駄目だ」と言われ、辛い思いをしながら、仕事をしなければならない。
恐らく、それは、外から見ただけでは、僕の辛さが分からないし、症状自体が、共感の出来ないことなのでしょうから、仕方が無いと言えば、仕方が無い。
そして、僕が、仕事を始めて、戸惑ったこと。
それは、「仕事を、ちゃんと、教えてくれない」ということでした。
仕事を教えてくれないので、何をすれば良いのか分からない。
それで、マゴマゴしていると「何をボーっとしてるんだ。仕事をしろ」と怒鳴られる。
そして、何かをしようと思っても、何を、どうすれば良いのか分からないので、「どうすれば良いですか」と聞くと「そんなこと、聞かなきゃ分からないのか」と、馬鹿にしたような感じで、また、怒鳴られる。
毎日、毎日、怒鳴られるのが嫌で、短い期間に、いくつも、転職をしました。
そして、どこの会社でも、状況は同じで、「仕事を教えてくれない」「怒鳴られる」の繰り返し。
これは、もしかすると、僕が選んだ会社に問題があるのかも知れない。
僕は、他者とのコミュニケーションに難があり、出来るだけ、一人で仕事が出来るようにと思えば、製造業ということになる。
しかし、先にも言ったように、有名な会社、条件の良い会社は、雇ってはくれないだろうという考えがあったので、確実に、雇ってもらえるようにと、いつも求人が出ているような、小さな、条件の悪い会社を選んで、多く、面接に行ったのも事実。
そういう会社ならば、僕のような人間でも雇ってくれるだろうと思い、事実、そうだった。
しかし、「常に、求人が出ている」ということは、「誰も、応募に来ない」か「いくら採用しても、すぐに辞めてしまうほど、環境が悪い」のどちらか。
そして、実際に、就職をしてみると、その通り。
そして、ようやく、見つけたのが、今の会社。
小さな会社で、労働環境が悪く、給料も少ない。
しかし、一応、最低限、仕事に必要なことは教えてくれたのと、仕事の現場に、怒鳴る人が居なかったというのが、僕にとっては、良かったし、身体的に辛い仕事も、かなり少ないのも良かった。
しかし、今、物価が、どんどん上昇し、他の会社では「賃上げ、賃上げ」と、給料が、どんどん、上昇している様子。
しかし、僕の務める会社は、もう15年以上も勤めながら、給料は、一円も上がらないし、ボーナスも無い。
そのため、今では、町の中で見かけるアルバイト募集のチラシに書かれている時給でも、僕の給料を上回るところも、ちらほら見かけるようになって来た。
しかし、時代の流れなのか、それとも、社長の経営に問題があるのか、ここ数年で、急激に、仕事が減り、働いていた人が、次々と辞めて行き、会社は、いつ、倒産をしても不思議ではない状況。
話は、最初に戻りますが、もし、今、会社が倒産ということになれば、再就職は、もう、年齢の問題だけで、難しい。
これから、どうしようかと、悩んでいるところです。