ローソン八浜店の道路を挟んだ西側、児島湖に面したところに、大きな「桶」のようなものが置かれています。

昔から、あれは、何だろうと、気になっていました。

 

 

拡大します。

 

丸い、大きな、木の桶のようなもの。

伏せた状態で、置かれています。

 

一体、これは、何でしょうね。

何に、使われたものなのでしょう。

 

さて、この木の桶のようなものを見て、思い出したこと。

 

かつて、備前国は、醤油の有名な産地だったそうですね。

それは、江戸時代から、明治にかけてが、最盛期だったよう。

兵庫県の龍野は、醤油の産地として有名ですが、当時、備前醤油は、この龍野醤油と並んで、京都では有名だったよう。

備前国児島では、今の玉野市の八浜から番田までの間の地域で、盛んに、醤油が作られていたそうです。

 

この醤油を作るのに、「木桶」が使われるそうですね。

 

ネットから、醤油作りのための木桶の写真を拝借。

上の写真とは、かなり様相が違いますが、やはり、かつて、醤油作りに使われた桶という訳ではないのでしょうね。

 

この「備前醤油」に関しては、残された史料が少なく、なかなか、実態がつかめないということでもあるようですね。

かつての大きな産業が、無くなってしまったというのは、残念。

 

さて、ある本に書いてありましたが、かつて、この八浜周辺では、お酒を造ることも盛んだったそうで、「備前酒」として、上方などでも、有名だったそうです。

しかし、宇喜多秀家が、岡山城を作り、城下町を整備した時、この「備前酒」を造る業者を、八浜地域から、岡山城下に移住させ、他の地域での酒造りを禁止したそう。

 

お酒造りにしろ、醤油造りにしろ、今、地元に無くなってしまったのは残念ですね。

地元の名産として、残っていれば、良かったのですけど。