柳田国男さんの「遠野物語」。

とても有名ですが、どれほどの人が、読んでいるのでしょう。

文章が文語体なので、なかなか、今の人には、読みづらいのではないでしょうか。

 

 

ちなみに、現代語訳の本もあるそうですね。

内容を知るのは、現代語訳を読んだ方が良いのでしょうが、やはり、文語体の方が、当時の雰囲気を感じられる気がします。

 

 

 

ネットで調べると、発表は、明治43年。

遠野地方出身の佐々木喜善という人から聞いた、遠野地方の伝承を、柳田さんが、筆記、編集をしたものだそう。

 

遠野に伝わっていた、様々な、不思議な話が、集められている。

有名なところでは、「河童」と「座敷童子」でしょう。

 

個人的な想像をすると、こういった地域に根付いた伝承というものは、日本の各地に、存在をしていたのではないでしょうかね。

しかし、柳田さんが調査を始めた頃、すでに、まとまって残っていたのは、この遠野地方だけだったということになるのではないでしょうか。

 

さて、「座敷童子」について。

 

イメージとしては、その家に住み着いて、不思議な現象を起こす小さな子供ですよね。

一般的には、座敷童子の居る家は栄え、座敷童子が居なくなると、その家は、廃れるそう。

要するに、「座敷童子」は、その家の「福の神」ということになるのでしょう。

 

この「遠野物語」には、不思議な話が、たくさんありますが、個人的には、完全に創作をされたものとは思えない。

やはり、何か、不思議な現象が先にあり、そこから、当時の人たちが、想像力を膨らませて、お話に構成をして行ったのでしょう。

そして、そのお話が、代々、その土地で語り継がれ、伝承となる。

この「遠野物語」のように収集をされることなく、伝承が途絶え、消えてしまったお話は、全国に、たくさんあったのだろうと想像します。

 

ちなみに、水木しげるさんが、この「遠野物語」を漫画にしています。

 

 

やはり、漫画という絵で物語を見ると、また、別の味わいがあり、面白いです。