近藤ようこさんの漫画「兄帰る」。
とても良い漫画です。
ネットで調べてみると、ドラマにもなっていたそうですね。
ぜひ、見たいところです。
父親が行方不明になり、困窮をした家庭の事情から、長男の功一は、家族を支えるため、自分のことは後回しで、一生懸命、働いていた。
そして、月日は経ち、家庭も安定し、功一は、真樹子という女性と、婚約をする。
「ようやく、お兄ちゃんにも、自分のために、幸せな日々が送れることになる」
と、家族みんなが喜んでいたその時、結婚を目前にして、功一が失踪。
なぜ、ようやく「幸せ」を目前にしたはずの功一が、家族、そして、婚約者の前から、姿を消したのか。
そして、三年後、「功一が、交通事故で亡くなった」という知らせが、家族、婚約者の元に届く。
驚いた家族が、身元を確認すると、確かに、それは、功一だった。
この三年の間、功一は、どこで、何をしていたのか。
そして、なぜ、その場所で、交通事故で死んだのか。
婚約者の真樹子は、失踪をした功一の三年間の足跡をたどり、功一が何を考えていたのか、様々な人との出会いで、知ることになる。
人にとって、「幸せ」って、何だろう。
初めて、この漫画を読んだ時、そう考えました。
一見、「不幸」に見える人でも、本当に、その人は「不幸」なのだろうか。
逆に言えば、一見、「幸せ」に見える人でも、その人は、本当に「幸せ」なのか。
功一の失踪の「鍵」は、その点にあります。
もう一度、良い漫画でした。